パプアニューギニア海産のオーガニックshop「TAYUCOCO(タユココ)」

はい、茨木ジャーナルです。

中央卸売市場の加工食品売場について紹介した【北大阪の台所・中央市場がおもしろいっ!】の記事で、ちらっと最後に書いた、ユニークなお店・・・というのが「TAYUCOCO(タユココ)」さん。パプアニューギニア海産という会社が営業しているお店です。

タユココのカウンター

場所は、加工食品売り場の「A9」と表示された棟内。

中央市場のA9の場所

駐車場側の表にお花屋さんがあるのが、目印です。

中央市場A9看板にパプアニューギニア海産

A9棟の入り口のところに「パプアニューギニア海産」とプレートが出てきて、このパプアニューギニア海産という天然エビを扱う工場がTAYUCOCOをオープンしています。

パプアニューギニア海産のエビ串カツ販売

12月23日の感謝セールの日には、天然エビを使ったエビ串カツをお店の前で販売していました。

試作を何度も重ねたオリジナルのソースも、材料には添加物を抑えたものを使っていて、カドのないさっぱりした味。天然エビの本来のおいしさを味わうことができました。

手をかけて作られた食品が並ぶ店

本いばらきさんFullSizeRender

TAYUCOCO(タユココ)は、フリーペーパー「いばらきさん」の5号でも掲載されている、パプアニューギニア海産の工場責任者・武藤北斗さんが運営しているお店。

「天然エビ」の味の違いは、私みたいなものにもわかるのかなぁと思っていましたが、パプアニューギニア海産のエビを食べると、その差は明らか。「自然の海を泳いだエビ」というたくましさだけでなく、獲ったあとにどんな過程を経て販売されているのかが、味や歯ごたえの違いとなって表れているように感じました。

武藤さんに、天然エビのことやパプアニューギニアでの漁獲の話をお聞きすると、結局は人間の手が鮮度や安全性を保っているんだなぁと、知ることができました。

また、パプアニューギニア海産で働くスタッフは「フリースケジュール」という働き方をしていて「自分や家の都合と調整しながら自由に出勤日を決められる」のが特長。誰からも強制されることなく働く日を選んでいるので「そんなに任せて大丈夫?」と思ってしまいます。

「逆に、スタッフみんなが仕事や互いのことを考えて、責任持って仕事してくれる」と武藤さん。「家のことや家族のことを気に掛けながら仕方なしに働くより、気持ちもラク」なんだそうです。

本物の天然エビ

その天然エビは、パプアニューギニア海産のホームページからも購入することができるのですが、工場の向かい側にある「TAYUCOCO」でも実際に商品を見て、買うことができます。

タユココで天然エビ

エビも数量もサイズはいろいろあって、家庭で使いやすい分量のものや、買いやすいサイズや価格の商品も並んでいます。しっぽまで食べられる天然エビは、一度食べると「もう他のエビは食べられない」というお客さんもいるほどです。

日本全国で作られているオーガニック商品

タユココに茨木の人が作ってる紅茶

写真は、愛媛県で作られている有機紅茶。なんと茨木市にお住まいの方が作っている商品なのだそうです。
並んでいる他の商品も「これは、どこどこでこんな人が作っている」というストーリーを聞くことができます。私はそんなエピソードを聞くのが好きなので、とっても楽しいんですよね~。

タユココのドーナツ販売

また、TAYUCOCOで販売されている商品は、どんな材料が使われているのかがすべて明記してあるのも特徴です。市場には多く出回ることがないけれど、生産者が丁寧に手をかけて作っているものばかり。
写真は、ドーナツの紹介POP。子どもからお年寄りまで、誰でも安心して食べられるようにと、材料やその材料の生まれたところのことまでがわかるようになっています。

パンケーキミックス、ジャム、調味料など多くの商品が「安心して食べてもらえるものを作りたい」「本来の味をできる限りそのまま商品にしたい」という思いで作られているのを感じます。

手間も時間もかかるため、一度にたくさんの商品を作ることは難しく、なかなか市場に出回ることもないのですが、そんな商品と武藤さんは、さまざまなイベント出店などを通して出会ってきたのだとか。
そうして、同じ思いを持った生産者たちの商品がTAYUCOCOに並んでいるというわけです。

TAYUCOCOの役割

パプアニューギニア海産のエビ串カツブース

武藤さんは「その商品の背景にあること、例えばどうやって作られているのかとか、どうしてこの商品ができたのかなどを、この店を通して発信していきたい」と言います。
パプアニューギニア海産という「生産者側」でもある武藤さんは、商品を売る側になっても、生産者の思いや背景を伝えていく役割があると考えています。

「こんなこだわりがある」とか「こんな材料を使っている」という情報はもちろんですが、例えば「味も品質も変わらないけれど『B級品』という、規格の外に出てしまったものだから」という商品も、情報を添えて販売します。

そうして商品の背景を伝えることが、私たち「買う側」に「選ぶための情報」を提供してくれていることに繋がっているんだなぁと感じます。
「この商品にここまでの価格は、ちょっと高いなあ」と思ってもいいし「形が揃っていないことは気にならない」「この商品なら、買いたい」と思ってもいい。そうやって選べることが買う側には大切だし、その背景を伝えてもらえるからこそ選べるんだと改めてわかります。

タユココの店内ブース

お店の中には、ちょっと一休みできるスペースがあり、そこには子どもが退屈しない工夫もあります。必要なものだけを買っていくのもいいのですが、ゆっくりと店内を見ながら商品がどんなふうにできたのか、どんな思いから生まれているのかを想像し、スローな時間の流れを楽しむのもいいんじゃないかなぁ。

中央市場のタユココ

もともとは石巻市にあったパプアニューギニア海産。
2011年の震災で全壊し、茨木に移転してきました。

茨木への移転は取引先からの紹介で、場所を選んでいる余裕はなかったと振り返る武藤さん。引っ越した当初はまだ、自然が少し怖かったのだそうです。
今は、賑やかさと自然とが隣り合わせにある街におもしろさも感じ「食のことに関心の高い人が多い気がする」とも話します。
これからもいろんなイベントに参加していきたいとおっしゃっていました。

茨木のどこかのイベントで出会えるかもしれませんし、ぜひTAYUCOCOへも足を運んでみてほしいなぁと思います。

住所 : 茨木市宮島1-2-1
営業時間  月~金 10:00~16:00

土 10:00~14:00

日・祝は休み

駐車場あります。

コメントを残す

CAPTCHA


画像を添付することが出来ます。(JPEGのみ)

サブコンテンツ