カフェなかちよ・中丁真理さん -茨木ではたらく人-

JR茨木から徒歩約5分。

産業道路沿い、マイカル茨木の少し北側に「カフェなかちよ」はあります。

カフェなかちよ店内
オーナーの中丁真理さんは、高校の頃から漠然と「飲食のお店をしたいなぁ」と考えていたそうですが、まさか本当にカフェをオープンさせるなんて、当初は思いもしなかったと言います。

短大を卒業後は、会社にお勤め。けれど、昔から、家でちょこちょこと作る料理を、家族が「オイシイ!」と喜んでくれた記憶が、頭から離れなかったからなのか、一念発起!会社を辞めて、調理師学校へ通い、やがてスイーツの勉強のためにフランスへも留学をしました。

そこで出会ったのが、パン作り。帰国後は、会社を辞めてパン屋へ勤め始めました。

「パンって不思議。パンを買って行く人が、みんなシアワセそうに見えるから」と真理さん。

「ケーキを買う時は、お客さんが店員さんに『これ下さい』ってショーケース越しに頼むけど、パンを買う時は、お客さんが、自分で好きなものを選んで買う。そうすると、同じ種類のパンでも、すぐに売れていく『子』やずっと残っている『子』がいるんです」

同じ種類のパンでも、店のスタッフの誰が焼いたものかがわかるほど、一つとして同じものがないパンの魅力に、どんどん引き込まれていったそうです。

やがて、実際に自分がお店を開くと考えたとき、真理さんは「お客さんが、シアワセになれるお店をしたい」と思い、「カフェ」をオープンさせようと決めました。訪れたお客さんが、好きなように時間を過ごしてもらえるようなお店、と考えて「カフェ」というスタイルを選んだと言います。

んー。でも、どうして「カフェ」なんでしょう? その問いに、真理さんは、少し考えてから話してくれました。

カフェなかちよさんの珈琲

「お茶を飲むのが、好きだったんです」

高校生の頃から、真理さんは帰り道に必ずお茶を飲みにお店に立ち寄っていたといいます。それは、会社にお勤めしてからも、一人暮らしをしていた時も同じ。お店に入って、お茶を飲むと、なぜか心が和らいで・・・。そうしてから家に帰っていたと言います。

特別な理由などなく、ただお茶を飲むという時間を過ごすことが、真理さんにとって心地良くて、お茶を飲む場所が、その時間、真理さんにとって心地いい場所となってくれていたのです。

-訪れた人が、それぞれにその時間を心地良く過ごしてもらえるようなお店-  そう考えたときに、自然と「カフェ」という答えに繋がっていったのですね。

カフェなかちよは、ライブも開催します。

カフェなかちよでは、ミュージシャンのライブや様々なクリエイターたちのワークショップなどのイベントも、開催されています。

「ライブをする人やワークショップをする人も、なかちよにとっては、お客さん。そこに参加するために来店する人も、もちろん」

だから、イベントをする人も参加する人も、偶然その時間に居合わせたお客さんも、みんなが心地良く過ごせるようにと、いつも思うのだという真理さん。

パンの話の時に、真理さんが言いました。「パンって色々な出来上がりで、店に並んでるでしょ。でも、お客さんが選ぶ基準も、色々なんですよね。そこが面白いって思うんです」

店側の思いを押し付けるのでなく、お客さんが、好きに過ごせるように心配りをする、というのが、真理さんの思いなのですね。

「音楽をする人は演奏で、ものを作る人はその作品で、人をシアワセにすることができるでしょ。じゃあワタシは?と考えたら、この形なんです」と真理さん。「なかちよ」=「カフェ」というスタイルを選び、訪れた人に心地良く過ごしてもらいたい、誰かをシアワセに、と考えていることが、とても自然な流れのように感じました。

カフェをオープンさせる、と言っても、もちろん不安もあったと言う真理さん。けれど、そんな時にいつもそばにいてくれた友人が「働いたらなんとかなるやん」と、軽く言ってくれたことで、力をもらったそうです。

「できへんことなんてないよ」という一言が、今も真理さんの心の支えだと言います。

カフェなかちよさんのシーサーの置物

「だから例えば、カフェをしたい!と思っている人がいるなら、『トライしたらいいよ!』って声を掛けてあげたいと思います。自分の気持ち次第だよって」と真理さん。

真理さん自身、飲食のお店をしたいなぁと思っていて、やがて「カフェをしたい!」と思うまで、長い年月がかかりました。それでも、やる!と決めたら、自分の思い描くお店に近づけるために、様々なイベントに参加してみたと言います。そこで出会った作家さんと「店を持ったら、作品を置いて下さい」と約束したり、たくさんのライブに通って、自分が心地いいと感じた演奏に出会ったら、ミュージシャンの人に直接「いつか、店を持ったらライブをしてほしい!」と頼みました。路上ライブをしていた会社員の人に、お願いしたこともあったそうです。本当に「こうしたい!」と決心できたとき、人ってそんなふうに動けるパワーが湧いてくるのかもしれませんね。

取材の最後に「カフェをしたいと思っている人って多いと思うんですけど」と問いかけると、

「一回きりの人生なんだから、自分がやりたい!これが好きだ!と思うことは、回り道したとしても突き詰めて、やったらいいと思います」とエールを送ってくれました。

お話の中には、友人や家族、周りの人に支えられたという感謝の気持ちや、自分で体験したものの中から選択し、積み重ねてきている強さを感じ、柔らかい雰囲気の真理さんに、こちらがいつの間にか励まされた気持ちになりました。

真理さん、ありがとうございました!

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