茨木の農家【チキチキファーム】伊東充志さん -茨木で働く人-

ども、いばジャルです。

以前に、「デザイナー」から「農家」へ職を替え、
JR茨木駅近くの「ギャラリーK2」の前で毎週金曜日に、
ご自身が作った野菜を売っている【チキチキファーム】を
紹介しました。
記事「JR茨木駅そばのギャラリーKが金曜日に賑わう理由

初めてお会いした時に、
「どうしてデザイナーさんを辞めて、農家さんに?」と聞いたら
「ロマンです、ロマン」との答え。

「ものを作ることが好き」という、
【チキチキファーム】の伊東充志さんに、
「ロマンです、ロマン」という話の続き聞きに行ってきました。
チキチキファーム伊東さん

「今しかない」と思って出た旅

前の記事にも書きましたが、
伊東さんの名刺や、野菜のパッケージに貼ってあるシールには、
クリエイターさんの香りがいっぱい。

デザイン会社にお勤めをしていた伊東さんは、20代後半になって
その会社を辞めて、日本を一周しようと車で旅に出ました。

一緒に旅に出た、という相棒の車の窓には、
行った先々の記念ステッカーがバンバン貼ってあったり、
ダッシュボードの上には、
「北海道には、ごろごろ落ちてるんすよ」と
ゴロンと鹿の角が置いてあります。

「旅に行くなら、今しかないって思って」と伊東さん。

いつの頃からか、旅に出たいとは思っていたものの、
タイミングが合わず、行けないままでした。
色んな状況から「あ、今なら行ける」と感覚的に思ったその時には、
「今、行かないと機会を逃すかも」と考えて、アクションを起こしていきました。

「ロマン」という言葉を使って話すように、
旅は、衝動的に出たのでなく、ぼんやりと伊東さんの心の中にあった夢のようなもの。
だから「あ、今行ける」と思ったとき、アクションを起こすことには
迷いがなかったのかもしれません。

「キレイな景色を見て、美味しいもの食べて、温泉に入る!」
ということを旅のテーマにして、
一年間かけて、すべての都道府県を廻りました。

時には車の中で寝泊まりしたり、人の家に泊めてもらったりしながら、
キレイな景色と、地方の美味しい料理と、温泉を堪能。
旅が終わりに差し掛かった頃には
「帰ったら、ちゃんと働こう」と自然と考えていました。

それは、過ごした一年間が、
日本一周という壮大な夢を達成し、多くの人たちとの出会いがあった
充実した日々だったからでした。

そうして茨木へ帰ってきた伊東さん。
手元に残っていたのは、500円。
「帰ったら、働く!」と決めていたものの、前の会社は辞めているし
さて、どうしようかと思っていたある時、
以前の会社の人から、
「次の仕事が決まるまでの間、うちで働かないか?」と誘われました。
先のことが決まっていなかった伊東さんにとっては、
「デザインという自分の好きな仕事で、
よく知っている会社へお勤めができる」という有り難い話。
即答で元の会社への復職が決まりました。

ところが、です。
「キレイな景色をいっぱい見る」というテーマに沿って出た旅。
日本各地の自然の中での生活の豊かさを満喫してきた伊東さんの中に、
だんだんと、しんどさが芽生えてきました。
大好きなデザインの仕事に就けたのに、
人でいっぱいの通勤電車に毎日揺られることが、
辛くなってしまったのです。

「前には、なんともなかったことなのに」
「やらなくちゃいけないことと、頭ではわかっているのに」

「自然の中でできる仕事ってないのかなぁ」と
会社の近くにある神社でお昼ご飯を食べながら、ぼんやりと考えていた時、
ふと「農業をしたい」と考えました。
その思いは日を追うごとに、伊東さんの中で大きく育っていきました。

「自然の中で、ものを作る仕事をしたい」という想いは
どんどん膨らんでいき、ついに伊東さんは、
「農業をする!」と決心し、復職した会社を辞めて、
農家への道を歩き出しました。

農家になるために

2012年に農業をスタートした伊東さん。
今はいくつかの畑と、去年の終わりごろからはハウスも管理しています。

チキチキファームのハウス1

けれど最初はもちろん、
「どうやったら農家になれるのか、わかんなくて」と振り返ります。

なんの知識も経験も人脈もないまま、来る日も来る日も
インターネットで検索したり、役所へ出かけていきました。
農業に関するところなら、市でも府でも
片っぱしから出向いて行きましたが、
「そんなん、やっぱりね、役所も『めんどくさいのが来た』って感じでしたよ」
と笑って話します。

それでも、農業をしたい一心でわからないなりに行動したのは、
「農業をしよう!」という決意が、唐突に出たものではなかったからです。

旅に出て出会った、豊かな自然や色々な人たちとのことや、
「帰ったらちゃんと働こう」という旅の終わりの清々しい気持ち、
「手を動かして、ものを作ることが好き」という自分のベースがあって
育ってきた想いだったのです。
様々なところへ出かけていっては
「何か話があったら連絡下さい」と、名前と連絡先を置いていきました。

とは言え、なんの音沙汰もないままだったある日。

伊東さんは「農業人フェア」というイベントがあることを知り、
出かけて行きました。
それは、農業をしたいという人たちと
農業をやってもらいたいと考えている地域とのマッチングフェアで、
農業のさかんな地域が出展していました。

けれど
「どこのブースも遠方地域で、なんとなくピンと来なかった」伊東さん。
どこかで「地元」という気持ちがあったのかもしれません。
ウロウロしていて、たまたま見つけた空いている席が
能勢の有機農家さんのブースでした。

1年間、農作業をしながら、農業について学ぶという仕組みを紹介され、
「そんなありがたいことはない」と伊東さんは、その農家の方のところで
1年間修行をすることに決めました。

お給料が出るわけではないけれど、
「学ばせてもらうのに、無料!しかも実際に手を動かしながら覚えられる」。
伊東さんは、バイトをしながら、有機栽培での農業について学びました。

「もともと、農業をしたいという思いがあったのかもしれないです」。

子どものころから、絵を描いたり、ものを作ったりすることが好きで、
自分の手を動かして、何かを作りだしていくことが
伊東さんにとってのやりがいだったのでしょう。
1年間の農業の修行をしながら、選んだバイトも農業。
どっぷりと「農業」に携わって過ごしました。

「やりたい」と決めたことに向かって、
自分が動いたことによって得られた、農業への入り口でした。

伊東さんのお話の続きは↓
茨木の農家【チキチキファーム】伊東充志さんの話2

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