「アート?」「ハブイバラキ?」「よくわからん」という人OKの座談会レポ
はい、茨木ジャーナルです。
※追記しています。(2019.8.31)
茨木市民会館の解体工事でぐるっと囲われているところに「きのうのこと」ができてる~と【茨木市民会館跡に168人の「きのうのこと」-茨木の風景・カコイバART PROJECT】記事で紹介していました。
そうそう、ここ!です。
このそばに、今年5月アート作品風景があったんでした。
2019年4月に【2019年「突然の風景」が現れるらしい。HUB-IBARAKIアートプロジェクト】という記事をアップしています。
毎年茨木市内で開催されている「HUB-IBARAKI(ハブイバラキ)アートプロジェクト」というアートのイベントで、2019年は「風景」をアートにするみたいです…という内容。
5月にその「突然の風景」が現れたんですけど、ご存知でした?見に行きました??
5月26日、車が突然並んでました。あちこちを向いて。
この日は、元茨木川緑地で「ブックトラベル」が開催されていたので「そこで知って行ってみた」人もいれば、知らなかった…という人もいたようです。この風景は、5月26日限定で、今はもうありません。
8月24日(土)に「茨木芸術座談会2019」というタイトルで、今回のハブイバラキについてあれこれ話そうという座談会が開催されたので行ってみました。
今回のハブイバラキ、どう?アートってどうなん?
案内には「茨木市内で芸術文化活動に関わっている人たちとの対話・交流を目的とした座談会」と書いてあり、これだけだと私はたぶん参加しなかっただろうなぁ。
案内文の中に「参加者同士が意見交換して、多様な価値観や考え方を共有する」「茨木のことだけじゃなくて、いろんなところで話題になっているアートのことも‥‥気になりますよね」とあったので「へぇ」と思って行ってみました。
ハブイバラキのチーフディレクター山中俊広さん、ディレクター山本正大さんが、最初にこの日の進行を紹介。
参加した約20人が、5つのテーブルに分かれて意見交換。30分ほどたったら自由に席替えしてぐるぐるまわっていきましょう、という座談会です。
30分って長いなぁと想像していたら、意外とあっという間。それだけみんながわいわいと考えを自由に出し合えた座談会でした。
3つのテーブルを回ったところで座談会は終了しました。
「アート関係の仕事・活動をしている」
「アートを学んでいる」
という人たちもいれば、
「アートとはそんなに深い関わりはない」
「ほぼ興味ないし、接点もない」
という人まで、さまざま。
テーブルに座った人が、アート関連の人とそうでない人と半々のときもあれば、私以外みーんなアートの人やん…というときもあって、なかなか楽しい時間でした。
みんないろいろ思ってはった
この座談会、行ってみてヨカッタです。わざわざ大阪や京都のほうから来られてる方もいたし(もちろんアート関係の人ですが)、私がふだん暮らしていたら接点がないだろうなぁという人たちの意見を聞けたから。
3つのテーブルで聞けた話、ちょっと紹介します。
「ハブイバラキ、行った?どうだった?」
「突然の風景」では、ランダムに並んだ車から突然音(クラクション)が鳴りだしました。一台ずつ「ぷー」っていうんですけど、それは「上を向いて歩こう」のメロディになる仕掛けです。
イベント当日は一日に3回、その「時間」を体験できました。
それについて、みんなが感想や意見を出しました。
(写真は2019年5月)
- 行ってみたら、おもしろかった。
- もっと知ってもらえたらよかったのに。
- 車から音が出るのが楽しくて子どもが気に入って。結局3回とも聞きに行った。
- 昼と夜で雰囲気が違って楽しかった。
- あんまり知られてなかったけど、人とのつながりで知られていくっていうのは、いいのかも。
- 美術をしている身としては、見られないというのは残念な気がする。
- 見てて温かいキモチになった。メロディがそうだったからかも。
- 車のそばに持ち主がいたとき、車と持ち主の雰囲気が合っててステキだった。
- アートを公的機関がやることが、どうなのかを純粋に知りたくて今日は参加した。
- 一つの市に3つもアートの事業があるって全国的に珍しいこと。
- 市内にある作品で、そこまでお金かかるの?って思うこともある。
- 茨木、アートすごい…といわれてもピンとこない。
私が聞けたほんの一部で、覚えていることだけをパパっとあげてみました。
一つの意見に対してまた「私はこう思う」と意見も出て、そんな考えもあるんだなぁと知ることができました。楽しかったですよ。
私は5月の「突然の風景」に行きました。
音が鳴りやんだあと「えっと…どうしたらいいかな」と戸惑っちゃって、あたりにいた知ってる人たちに挨拶して帰っていく…という感じでした。
「こういう表現もあるんだ」というのと「一日だけってもったいないなぁ」と思いました。
ずーっと前に「アートって『イイ』と思っても『これ、嫌いかも』と思ってもいいもの」と聞いたことがあったので、それでいいんだと思ってます。
「どうしていいかわかんなかった。でもなんとなくおもしろくって、何回か見てたらまた別の感情も出てくるように思った」というのが、私の感想かなぁ。
座談会のなかでは、愛知の「あいちトリエンナーレ2019」についても話が出ました。
(なんのこと?と思う人は、「あいちトリエンナーレ」でグーグルさんに聞いてね)
「見て、自分がどう考えるか…。だから、見てみたいと思う」
「アートとは別のところで話がわーっとなってて、それってどうなんだろうと思う」
「誰かを攻撃したいだけ?と思う部分もある」
と、私が聞いた範囲では「自分で見ないとわからない」「アートのこととして考えたい」と思ってる人が多いような気がしました。
私も、あいちトリエンナーレは興味あるー。行けるかなぁ。
「今回は男女比を同じにした…」みたいな話を聞いて「アートの世界ってそうなんだ」となにげに思ったからですが。そもそもアートの世界に詳しくもないので、何がどう変わってるのかが私にわかるのかどうか…を体験してみたい~。
ほかの皆さんの意見をまだまだ聞きたかったなぁ…と思うほど、30分はあっという間でした。
「バラバラに暮らしてる人が、それぞれ認められるのがまず一歩目かなと思ってて。そこから、同じ経験をすることで意見が生まれる。そんな『作品』になったら」と「突然の風景」作家の冬木遼太郎さん。
確かに、確かに。
テーブルを囲んでそれぞれが意見を聞きあったよね、今…と気付きました。これも含めて今年の作品なのかもと思った座談会でした。
参加した皆さんが、お互いに話を聞きあって楽しんでいる様子だったのも、ステキでした。
この日、始めは「興味はなかったし、なんでアートなのって思って参加した」という方も、最後には「参加してよかった。いろんな意見を聞けた」とおっしゃっていたことも印象に残りました。
2019年のハブイバラキは、9月にクロージングトークイベントが開催されますよ。興味のある方は、ぜひ。
【ハブイバラキ クロージングトーク】
「HUB-IBARAKIと地域型アートプロジェクトのその先に」をテーマに、今年のプロジェクトの作家公募審査委員でご自身も大阪市内でアートプロジェクトに携わっている雨森信さんと、半年間のプロジェクトを振り返ります。
※概要を追記しました。(2019.8.31)
【HUB-IBARAKIと地域型アートプロジェクトのその先に】
■開催日時 9月29日(日)15:00~17:00
■場所 茨木市男女共生センターローズWAM 5階研修室(元町4-7)
■ゲスト 雨森 信(Breaker Projectディレクター)
今後のHUB-IBARAKIの展望と地域型アートプロジェクトのあり方について、参加者と共に議論を深める機会です。どなたでもお気軽に!
【ハブイバラキ フェイスブックページ】もチェックしてみてくださいマセ。
タグ:アート