茨木で作るたった一枚の着物。KIMONOプロジェクトのその後は?
はい、茨木ジャーナルです。
いばジャルの中でも何度か紹介している「KIMONOプロジェクト」。福井高校の生徒がネパール国をイメージして着物をデザインし、現在は立命館大生も活動をしています。
今回は、7月に開催された「KIMONOプロジェクト講演会」、8月に実施された「ネパールでの文化交流」の様子を写真でちょこっと紹介します。
あ。
「着物プロジェクト?ん?なんのこと?」という方は、
■2016年11月【福井高校がKIMONOプロジェクトに参加!夢は2020年東京五輪!】の記事
■2017年7月【福井高校・KIMONOプロジェクトのteam茨木が乗り越えたい一番の壁とは?】の記事をどうぞ。
着物の制作へ向けて行っているクラウドファンディングのページでは、立命館大生による進捗状況の報告も見ることができますよ。(2020年8月リンクを削除しました)
着物一枚ごとに綴られているストーリー
2017年7月24日、ローズWAMのホールでイマジン・ワンワールドKIMONOプロジェクト講演会が開催されました。プロジェクト代表の高倉慶応さんも登壇し、KIMONOプロジェクトの理念や日本全国での取り組みの様子を紹介していました。
すでに完成している着物も見ることができました。やっぱり着物は、実際に見ると豪華でインパクトがあります。
この日、モデルさんが着ていたのはそれぞれ、エジプト・アラブ共和国とカナダをイメージした着物。ピラミッドやメイプルリーフなども描かれているんですよ。
他の国の着物も一部、写真で紹介してくださっていました。、川、砂漠などの自然、生き物や植物、祭りなどが一枚の着物の中に表現されていて、どれも着物というか芸術作品のようです。
ステージに飾られていたパラオ共和国の着物の色は、きれいな海のようで、そこに南国の植物や鳥が描かれていました。
第二次世界大戦で、日本兵たちが願っていた家族との再会を着物のなかに描き、平和への祈りを表現しているのだそうです。
高倉代表の説明から、一枚一枚の着物の中にそれぞれの思いがこめられていることが伝わってきます。実際にそれらの着物を見ることができたらなぁと感じました。
ベースになるのは、その国を理解すること
KIMONOプロジェクトの高倉代表のお話は、興味深いものも多くありました。印象に残っているのが、着物のデザイン考案のこと。それぞれの国の伝統やものの考え方に寄り添いながらの作業だったというお話です。
例えば、日本では着物の膝より下部分はとても目を引く場所なので、それを考慮してデザインすることが多いですよね。けれど、足元(靴)に近い部分へのデザイン配置を好まない国もあります。着物としてのデザイン制作と、その国の伝統や人々の考えとをうまくすり合わせながら、一枚の着物が作られていくのです。
その国をイメージした着物を作るということは、その国の歴史・背景・文化・思想などにも理解を深めていくことなんだなぁと改めて感じたエピソードでした。
現地ネパールで交流も
8月には、KIMONOプロジェクトのチーム茨木、福井高校の学生と先生、立命館大いばらきキャンパスの学生が、実際にネパールへ行きました。
現地の高校生と交流を深めたり、ネパール大震災での話を聞くなどしたそうです。
「…現地では、キルプティールJCとの交流会。キルプティール市長、副市長との会食、ネパールJICAでネパールでの活動並びに現状のレクチャーを受けました。
在ネパール日本大使公邸で大使からネパール大震災時の対応や現状などお話を聞き、その後の晩餐会では、ネパールのスポーツ大臣とキルプティール市長やJICAの方々、ネパールJCと交流。
現地の学校にて、高校生30人ほどとワークショップ(キモノの生地を使ったノートカバー・ヘアゴム作り)と浴衣着付け体験をしてきました」
(チーム茨木代表・兵江美香さん)
限られたスケージュールの中で忙しく過ごされたそうですが、実りの多い訪問だったそうです。
実は「やめたほうがいい」と言われてた…
イマジン・ワンワールドKIMONOプロジェクトの高倉代表は、7月の講演の中で「最初に兵江さんに連絡をいただいたときに、実は『大変ですよ、やめといたほうがいいですよ』とお伝えしてたんです」とおっしゃっていました。着物の完成までに越えなければならない課題は、ただ「興味があるから作ってみたい」というだけで越えられるほど、簡単ではないからです。
兵江さんは挨拶のなかで「普通に主婦として過ごしていた私が、KIMONOプロジェクトを知って『やりたい!』という一心で動いた。でも、ここまで進められているのも、多くの人の支えがあるから」と話していました。
「多くの人の支えがあるから」という言葉は、なんとなく自然にそんな流れになったというものではない。
いろんなところへ出向いて、説明を尽くして小さなことから少しずつ協力をしてもらう…。
「多くの人の支え」は、兵江さんご自身の熱意と行動力によって得られたものなんだろうと感じました。信念を持って動くことが大きな力に変わっていくんだと、兵江さんに教えてもらっている気がしています。
ネパールの着物が無事に完成しますようにと、応援していきたいなぁと思っています。
【KIMONOプロジェクト クラウドファンディングのページ】(現在は削除されています)を見ると、現在の達成率は5割弱。こちらの募集は9月末までです。
支援のコースは2,500円から選べて、コースそれぞれに返礼品も設定されているようです。応援したいなぁという方はチェックしてみてくださいね。
支援には、会員登録(無料)が必要でやり方も簡単。
「え、会員登録?うーむ」という方向けに、口座振込での支援の案内を下に掲載しておきますね。
2020年の完成へ向けて少しずつ進んでいるネパールの着物作り。2020年東京五輪のときに、世界中のお客様をKIMONOプロジェクトで生まれた着物が迎えられたらいいなぁと思います。
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