茨木には花時計がある!年越し準備を見学してきた-茨木の風景
はい、茨木ジャーナルです。
(最終更新:2021年3月25日)
2018年10月に【花時計が衣替え&芝生ちょい足し-茨木の風景】という記事に、茨木市役所前の花時計を載せていました。
お正月に向けては、葉牡丹が植えられていたんじゃなかったっけ…と思っていたら「12月に葉牡丹に植え替えますよ」と連絡をいただきました。
それは、ぜひ見てみたい!
今年度、花時計の植え替えを担当なさっている、有限会社エコ・グリーンさんの作業を見せていただきました。
花時計の植え替え作業スタート
週末にクリスマスを控えたある日の朝、花時計のところへ行ってみると、これから植えられようとしている葉牡丹がたくさん並んでいました。
ちょこちょこと飾られるビオラもいっぱい。どの花をどう配置するのか決まっているのでしょうか。
「いや~、最後は現場で決まっていく感じかなぁ」と、エコ・グリーンの左近允(さこんじゅう)史泰社長。
「今年は、台風や地震や日照のことなんかもあったし、数を集めるのがねぇ。どこも苦労してはると思いますよ」
葉牡丹は、4つの種類を植える予定。大小のサイズでなく、こんなに種類があるとは知りませんでした。花時計では、カタチがそろっている花を揃えることが必要。自然災害や天候に左右された今年は、揃えるのにご苦労があったようです。
8時ごろに、花時計での作業がスタート。
「わー、針が当たるー!」と一瞬思いましたが、大丈夫。ちゃんと時計は止めてありました。1分ごとに秒針を避ける瞬間が撮れるかも~と、ちょっと期待しちゃいました。
これが、8時20分ごろ。
作業の進行に合わせて、動いてる時計の針が見られたらオモシロイなぁなんて、ぼんやり見ていたら、
5分もしないうちに、こんなに地面が見えてきました。
はっやー。ガンガン進むよ。
作業前に何時までかかるのかを聞いたら「3時ぐらいかなぁ」とおっしゃってたんですけど、あれは聞き間違えだったんだろうか…。
8時半前に通った京阪バス。
ここの花時計、実はバスから見るとちょうどイイ感じで眺められるんですって。
「私自身も、小さい頃からバスの車窓越しに見ていた花時計。毎回植え替えの時には花の位置をどうするかとか、悩みながらの作業をしてます」と、この日も作業をしていた坂田陽一さん。
8時半過ぎには、もうすっかり地面が見えるようになりました。あれよあれよという間に…。さあ、いよいよ植えていくのかなぁと思っていたけど、作業をしている皆さんは、まだ腰を落としたまま。
残っている草なども手で取り除いていきます。
花時計の周りの木も、チョキチョキと整えて、
これでもか!ってぐらい、キレイにしていきます。
きれい~!茨木市のマーク・鳩がくっきり見えるようになりました。時計の針は8時!…をさしていますが、だいたい9時ごろ。一時間かけて次の花時計に衣替えする準備が整いました。
私もちょっと用事があったので、いったんここで失礼しちゃいます。
ちなみに、と左近允社長が見せてくれたのが、
これ。3年ほど前の年越しの花時計の様子です。さて、今年はどんな花時計になるんでしょう。
年越しバージョン花時計へ
花時計、どうなったかなぁと13時過ぎにまた市役所へ行ってみました。15時ぐらいまでとおっしゃってたし、まさか終わってないよね…とドキドキしながら。すると、
うっわ、めちゃ進んでる!もうこんなに植えられていました!
真ん中は白い葉牡丹で鳩の形に。鳩のまわりは赤と白の葉牡丹でぐるり。そのまわりはビオラを植えていくようです。
文字のところの葉牡丹は置き方をアレンジしているかんじ。植えるときに、花の向きを考えながら調整していってるんですって。
鳩のところの葉牡丹は、バラの花のような葉牡丹を使っていました。上の写真は朝に撮ったものですが、これが植えられると、
品のいい鳩ちゃんができてました。初めて見た種類なんですけど、キレイです。そもそも、こんなにじっくり葉牡丹を眺めたのも初めて。
作業を見ていて、ビオラを植え忘れてる場所があるなぁと気付きました。花の手配にご苦労があったそうだし、植えていたら足りなくなったんでしょうか?
赤い秒針がさしているところです。
ビオラが足りないのかと思っていたら「ちゃいますよ~。あそこは植えない場所です」と左近允社長。
茨木市のマークは、鳩をモチーフに「茨」の文字を作っていて「くさかんむり」のちょんちょん部分にあたるところなので、植えないんです。
「あんまり決めずにやってます~」なんて言いつつ、実は細かいところもこだわっていらっしゃいます。
「茨木のど真ん中のシンボルを作るんだ!」と、毎回皆さんで配置などを悩みながら作業しているのだと坂田さん。当たり前のように目にする花時計は、熱い思いによってつくられているスポットなんです。
今回、作業の様子を見せていただいて初めて、葉牡丹をじっくり見ましたが、ほんとキレイ!
最後に好きな花を尋ねると、左近允社長も坂田さんも「葉牡丹」が一番好きなんですって。
「赤と白。それだけなんですけどね。でも、見るとみんなが『ああ、年を越すねんなぁ』って気持ちになれるでしょ」と左近允社長。
坂田さんは「力強いところがいい。茎もしっかりまっすぐで」と話してくれました。
花を植える作業が終わったのは、ちゃんと午後3時ごろでした。カチッと時間に終わるところも職人っぽいわぁなんて思っちゃいました。
完成した花時計2018年バージョン
花時計は、水やりをしたあとにさらに石が磨かれてキレイだと聞き、週末にもう一度行ってみました。
キレイ!
「今年は、シンプルに色だけでしっかり際立たせたい」とおっしゃっていたとおり、くっきりと茨木のマークがわかります。すがすがしい花時計に仕上がっていました。キレイだ~。
花時計そばのプランターにも、ビオラと葉牡丹がこちらを見ているように植えられていました。品よくお出迎えしてくれる感じです。
そして、
作業してると邪魔になるから…と、週末に植え替えられたのが南グラウンド側のプランター。こっちからもあっちからも楽しめるような工夫があって、美しい!
通る人、見る人に楽しんでもらえるように…と細かいところでこだわって植えられたプランターと花時計。
花時計がある街もそう多くはないし、地面に植えられているタイプの花時計は珍しいのだそうです。
「茨木の風景」を感じられる場所なんだなと改めて思いました。
普段、あまり気にかけずに通ることも多いのですが「見て楽しんでもらいたい、風景に愛着を持ってもらいたい」という願いが込められているスポット。
時間のある方は、歩道橋の上から眺めてみるのもステキですよ!
話を聞かせてくださったエコ・グリーンの皆さま、ありがとうございました。
■【花時計があった場所-茨木の風景(いばジャル最後の花時計写真)】(2020年1月25日)記事もどうぞ。