地震・台風・豪雨の備え<防災・備蓄編>-みんなの心配ごともシェアします

茨木ジャーナルです。
2018年の大阪北部地震から、もうすぐ一年。今年2月に「防災グッズや備蓄、揃えてる?」とアンケートを実施、3月11日に【いざという時への備え、どうしてますか?<アンケートから>】記事で結果を紹介しました。

防災カレーDSC01282

アンケートには、さまざまな工夫とちょっとした疑問が寄せられていたので、もう少しまとめて
4月15日に【地震・台風・豪雨の備え<最初の避難編>-読者の防災アイデアや不安も紹介】記事をアップ。
最初に避難するときに身につけたいもの、手荷物にまとめたいものを紹介しました。

今回は、災害が発生してからしばらくのあいだ、自宅や避難場所で過ごす際に必要な「備蓄品」について、まとめました。
アンケートの回答でいただいた心配ごとなども、紹介してみたいと思います。
(前回からの続きで「7」から数字をふっています)

・7、災害に備えるものは?-非常時の備蓄品
・8、備蓄品、どこに置いとく?
・9、避難のこと、情報伝達のこと
・10、災害用伝言ダイヤル、どう使う?
・11、避難場所が心配なんだけど
 --外出先で「いざ避難!」となったときは
・12、避難の開始は?どこへ避難?
 --小・中・高、どこへ避難したらいい?
 --配慮が必要な方の避難は
・13、南海トラフも心配、断水や停電、茨木市の対応は?
・14、ヘルメットは、必要なのか
 --災害に備えたヘルメット、どう選ぶ?
・15、まとめ・目指すのは「減災」

7、災害に備えるものは?-非常時の備蓄品

2019年3月防災防犯ハンドブック表紙IMG_9006

前回参考にした「防災&防犯タウンページ」がわかりやすいと思ったので、今回もこれをベースにまとめます。

備蓄するものを
「1、必ず用意しておきたい備蓄品」
「2、家族構成によって必要となるもの」の二つに分けて表にしました。

最初に避難するときに持ち出すものリストは
【地震・台風・豪雨の備え<最初の避難編>-読者のアイデアや不安も紹介】記事の「5」をチェック!

1、必ず用意しておきたい備蓄品

災害が発生してから支援が開始されるまでのあいだ、自宅や避難所などで過ごすことを想定して、必ず用意しておきたいもののリストです。

■:必ず用意しておくもの
◇:必要になるもの

■飲料水(1人1日3リットル×7日分×家族数)
■保存可能な食料(7~10日分ほど)
■カセットコンロ(予備ボンベ)
■紙皿・紙コップ・割り箸
■タオル・毛布
■ランタン・懐中電灯(予備電池)
■簡易トイレまたはポリ袋
■ウォータータンク・キャリーカート
◇スリッパ
◇ほうき・ちり取り
◇スコップ・バール・ジャッキ・おの・のこぎり
◇軍手
◇ブルーシート
◇使い捨てカイロ
◇ラップ・アルミホイル
◇ハンディろ過機(水の清浄)
◇トイレットペーパー・ティッシュ
◇レジ袋
◇45リットルゴミ袋

いかがですか?

「最初の避難で持ち出すもの」に比べると、ハードルが上がりますが、必要な準備です。
■印「必ず必要なもの」から揃えていってみましょう!

ゴミ袋は、70リットルでなくて45リットルが良さそう。
割れたガラスなどは、サイズが大きいと持ち上げられなくなることも。
また、45リットルゴミ袋は、トイレが使えなくなったときに便器に被せて使うためにも、ちょうどいいサイズです。

2、家族構成によって必要となるもの

上記の「必要なもの」を揃えたら、次は家族構成に合わせて備蓄するものを揃えていきます。

母子健康手帳
粉ミルク・ほ乳瓶・離乳食
おむつ・おしりふき
生理用品
障がい者手帳・介護用品
ペットフード、その他ペット用品

順番に揃えていけば、用意できそうな気がしてきました。
家族構成によっての工夫など、【いざという時への備え、どうしてますか?<アンケートから>】記事にも、皆さんのアイデアが載っているので、ご参考に。

アンケートでは「備蓄」について、ちょっとしたお悩みも寄せられたので紹介していきます。

8、備蓄品、どこに置いとく?

我が家の防災行動シートIMG_7715
(写真は、茨木市が配布している「わが家の防災行動シート」)

「1週間ぐらい過ごせるもの」をストックするとなると、保管するスペース確保も意外と悩ましい。「使うかどうかもわからないのに…」なんて声もあります。

非常時の備えに関する困りごと(アンケート回答から)
■今用意しているもので役に立つのかどうかはいつも不安。でも、使うかどうか分からないものを沢山用意するのも気が進まない。アルファ化米は意外としんどいので、どうするのがいいか困ってます。(いちごさん)
■「備えている物をどこに置けば取り出しやすいのか?クローゼットだと地震で歪んだら出せないし、1階が潰れたら、、、今は2階の通り道に積んでいますが、行き来に狭いです。」(J.Jさん)

皆さんはどうしてるんでしょう。

持出用のものは玄関近く、備蓄品は2ヶ所に分けておくのも良さそう。
コメントにあるように「ここなら安全!」って場所はないし、分散させるにも場所はとるし、ムズカシイですが。

「アルファ化米は意外としんどい」(いちごさん)との声。
私は、カップラーメンを備蓄して初めて、賞味期限って長くないなぁと感じました。「今日は避難の練習日」として家族で食べていくといいのかも。

9、避難のこと、情報伝達のこと

市役所に震災情報DSC05245
(写真は2018年6月22日)

アンケートでは「災害時の備えをするうえで、困っていることやわからないこと」を書く欄に、情報伝達のことや避難に関する不安の声も寄せられました。

避難のこと、情報伝達…どうすれば?(アンケート回答から)
■「情報収集 自宅避難が良いのか。」(ちゃん君さん)
■「迅速な情報伝達」(MAJ-YASUさん)

ネットで情報を得られる…といっても、みんながネットを使えるわけじゃない。どれが最新情報かわかりにくい場合もあるし…。ご近所さん同士で情報をシェアできると助かるけど。

広報いばらき6月号に入っていた「わが家の防災行動シート」には、茨木市の情報窓口の案内も記載されていました。ラジオだけでなく「テレビのdボタン」でも災害情報を知ることができるんですね!

災害別・防災行動もまとめられていましたよ。
「地震」「水害」「土砂災害」別に、避難をどうしたらいいかが書いてあったので、役立てたいなぁと思いました。

10、災害用伝言ダイヤル、どう使う?

2019年3月防災防犯ハンドブック災害ダイヤルについてIMG_9014

災害用伝言ダイヤルの使い方が不安(アンケート回答から)
■「災害用伝言ダイヤルの使い方がいまいち分からないです。
近所ですが、離れて暮らす高齢の両親に使い方の書いた紙を渡しても理解してもらえない。」(えっちゃんさん)

防災&防犯タウンページには、災害用伝言サービスについても記載がありました。(さすが、タウンページやなぁ)
私も、使ったことがなかったので調べてみると、NTT西日本のWEBサイトに使い方が載っていました。

NTT災害用伝言ダイヤルについて
【NTT西日本 災害用伝言ダイヤルについて】
災害用伝言サービスについて、詳細が書かれています。
【NTT西日本 災害用伝言サービス クイックマニュアル】
このページは印刷して折りたんで持ち歩けます。
【NTT西日本 災害用伝言ダイヤル 体験利用】
災害用伝言ダイヤルは、いざというときに備えて「体験」もできます。
毎月1日と15日、 1月1日~3日、防災週間、防災とボランティア週間に体験利用日が設定されているので、家族で練習しておくと良さそう。

えっちゃんさんがご両親にお渡しのメモは「災害用伝言サービスクイックマニュアル」の紙かな。何度か練習しておいたほうがいいってことなんですね、ありがとうございます!

11、避難場所が心配なんだけど

2019年3月防災防犯ハンドブック避難場所IMG_9013

避難場所…大丈夫なんだろうか(アンケート回答から)
■「…近くの中学校が避難先に指定されていますが、明らかに我が家より低い位置にあるので不安」(ぶれなんさん)

防災&防犯タウンぺージの避難場所一覧には「緊急避難場所の指定」という項目がありました。
地震・大規模火災・内水氾濫、洪水・土砂災害など、災害の種類によって避難場所の指定がちょっと違うようです。

【茨木市避難所運営マニュアル】の3Pにある避難所一覧にも、指定緊急避難場所の項目があります。
地震の避難場所だけど洪水の避難場所ではない…という場所もあるので、調べておくといいですね。

【茨木市の地震防災マップ】参照
【水害・土砂災害ハザードマップ】も見ておくとよさそうです。(2021年9月23日追記)

外出先で「いざ避難!」となったときは

ハザードマップで自宅エリアをチェックしていても、外出しているときに何かがあるかもしれません…。
もし、外出先で避難が必要になった場合には
【茨木市 指定避難所、避難場所、施設】でチェックを。

【いばなびマップ】もさまざまな情報が載っています。

12、避難の開始は?どこへ避難?

避難所の目印DSC05225

いつ避難?子ども、高齢者、要介護者がいる場合は…(アンケート回答から)
■「どれだけの規模の時にどこへ避難するのか?…」(ぶれなんさん)
■「子供がいる家庭、高齢者や要介護者がいる家庭の備蓄やそれらの人が避難する時の注意点を知りたいです。」(うぼさん)

まず、避難するタイミングについて。
広報いばらき6月号にも載っていますが、避難勧告等に関するガイドラインが改訂され、わかりやすく5段階の警戒レベルで発信されるようになっています。

警戒レベル1-早期注意情報
→ 気象情報等に注意
警戒レベル2-注意報
→ 避難に備える。避難行動を確認。
警戒レベル3-避難準備・高齢者等避難開始
→ 避難に時間のかかる高齢者・障がい者・乳幼児等がいる場合は避難。
そうでない場合は、気象情報に注意して避難の準備。
警戒レベル4-避難勧告
→ 避難。(※2)
警戒レベル4-避難指示(緊急※1)
→ ただちに避難。(※2)
警戒レベル5-災害発生情報
→ 命を守る最善の行動を。(※2)
※1 地域の状況に応じて、緊急的または重ねて避難を促す場合に発令されます。
※2 足場が非常に悪いなど、外に出るとかえって危険な場合は、家の中の安全な場所に避難します。

「警戒レベル3」と発信されていたら、避難に時間がかかる方がいる家庭では避難を開始します。

小・中・高、どこへ避難したらいい?

自宅の近くに小学校も中学校も高校もあるし公民館もある…という場合、どこへ避難するのか迷いそう。
家族で話し合って、決めておくことが大切です。

茨木市避難所運営マニュアルを見ると
「本市では、小学校区を地域単位として『自主防災会』の結成を促進しています。また、小学校区を地域単位とする『地域自治組織』の設立が進められています。」とありました。(茨木市避難所運営マニュアルより)

ムズカシク書いてるけど、大丈夫。
どの避難所でも、拠点となる指定避難所に「~~小学校区避難所運営本部」が設置され、各避難所代表者が定期的に集まり、情報の共有や市への提案をまとめる仕組みができているんですって。
私たちはまず、家族で「集合する場所や避難する場所」について相談しておきましょう。

我が家の防災行動中面IMG_7716

茨木市の「わが家の防災行動シート」は、どんなときにどこへ避難するのかを書き込むページもあったので、家族で話し合って確認しておくとよさそうです。

配慮が必要な方の避難は

避難所マニュアルでは、避難所の種類に「福祉避難所」の記載もありました。

特に配慮が必要な方や、指定避難所での生活が困難な方の二次的な避難所だそうですが、必ず開設されるものではないので、まずは指定避難所へ避難します。
(茨木市避難所運営マニュアル2P 資料6枚目参照)

茨木市では、茨木市高齢者サービス事業所連絡会、茨木市障害福祉サービス事業所連絡会と「大規模災害に伴う避難施設の設置運営に関する協定」を締結しています。
ただこれも「福祉避難所と同様の取り扱い」と記載されているので、まずは指定避難所へ避難します。

13、南海トラフも心配、断水や停電、茨木市の対応は?

心配ですよね‥‥、南海トラフ巨大地震。

断水・停電…大災害が心配…(アンケート回答から)
■「断水や停電で自宅の風呂がしばらく利用出来ない時に、生理中の女性向けにシャワーが利用出来る災害時の対応や配慮は有るのかが分からない」(さかいさん)
■「南海トラフ大地震などの広域大災害が発生した場合、茨木市では全市民にどのような対策を準備されているのでしょうか?」(えっちゃんさん)

気になりますよねぇ。
今回、私が調べる際に一番頼ったのが、
【茨木市避難所運営マニュアル】でした。

アンケートに寄せられた疑問にバッチリ答えられてます…というわけではないのですが。
(それよりも…。
最新の情報に更新されるたびにページのURLが変わってこれまでのが繋がらなくなっちゃう。改善されたらなぁと密かに思う…んです)

避難所運営マニュアルは、避難所を開設するところから運営していくまでの流れなどが書かれています。読みながら感じたのは
「大阪北部地震のような(それよりもっと大きな地震など)災害が起これば、避難所を開設する人も役所の人も先生もお医者さんも、みーんな被災者やんなぁ」ってこと。

【茨木市 地震防災マップ】のようなものもあるし、ふだんから意識しておくことが大事なんだろうなぁと思いました。

いざというときに、自分が必ず茨木市内にいるとも限らないし、無傷でいられるかもわかりません。でも、できることがあれば何かをしたいと思ったし、

ヘルメットかぶってみる横からIMG_7119

そのためにヘルメットも買いました~。
「あのミズイロにこの荷物持って行かそうか」
「おーい、ミズイロー、こっち来て~」みたいに使ってもらえたら幸いです。

14、ヘルメットは、必要なのか?

ところで皆さんは、防災用にヘルメットって準備しています?

ヘルメットと懐中電灯IMG_8583

ヘルメット…どうしよう(アンケート回答から)
■「ヘルメット(必要なんでしょうけど、かさばるので私も悩み中)」(えっちゃんさん)
■「ヘルメットも必要だと思っていますが…なかなかです。」(みんみさん)

ですよね。私も、そう思っていたんです。
でも、アンケートに協力してくださった方のヘルメットの保有率は1/4。
自宅で備えている…という人が私のまわりにいなかったので、4人に一人は準備してるんだ…とちょっと意外でした。

コーナンプロ外観IMG_8409

ホームセンターの方にお聞きすると
「大阪北部地震のときは、買っていくお客さん、多かったですよ」とのこと。

確かに、買ってみて思うんですが「持ってると安心」なんです、フシギだわぁ。

災害に備えたヘルメット、どう選ぶ?

私が買ったのは1,000円ちょっとぐらいの、わりと安いヘルメットです。とりあえず、並んでるヘルメットを見て「これがヘルメットで王道のブランド?」というものから選びました(笑)。

ヘルメットの本体は、アタマとが密着しないようにガードみたいなものが取り付けられています。(写真参照。グレーのガードが取り付けられてます)
ハイクラスのヘルメットになると、さらに緩衝材もついていました。

ヘルメット裏面1IMG_8577

ホームセンターの方によると「人気のヘルメットは、通気性のあるもの」なんですって。
最近は、折り畳み式のヘルメットもあって、バッグに入れて持ち歩けるんです。かなりの優れモノでしたが、踏ん切りがつかなかった…。

工事現場など、専門的な場所で使う場合はヘルメットのランクも指定されるようですが、そうでない場合は、もう完全な自己責任と好みでチョイス。

皆さんもホームセンターへ行く機会があったら、ちょっと覗いてみてもいいんじゃない?と思います。

15、まとめ・目指すのは「減災」

長くなってしまいましたが、「防災」に関するリストや読者さんからのアイデアをまとめてみました。

ヘルメットについてホームセンターで聞いていたとき、お店の方が
「何円以上のものなら100%安全ってことはありません。ヘルメットがあってもケガをすることもあるし、安くてもアタマが守られることにもつながるし」とおっしゃったことが、印象に残っています。

自宅でどれだけ備蓄をしても、ずっと自宅にいるわけじゃないし、茨木じゃない場所で被災するかもしれません。

それでもやっぱり備えておきたい!
完璧でなくても、災害による被害をちょっとでも減らしたいなぁと思ってます。

アンケートにご協力くださった皆さま、ありがとうございました!

【地震・台風・豪雨の備え<最初の避難編>-読者の防災アイデアや不安も紹介】(2019年4月15日)記事には下記の内容を紹介しています。ご参考に。

・1、非常時の備え、何から始める?
・2、防災対策にかける費用は?
・3、「どこまで準備したら…」という声も
・4、2019年防災&防犯タウンページのリストがシンプル!
・5、災害に備えるものは?-非常時持ち出し品
-(1)避難時に身につけるもの
-(2)避難時に荷物として持ち出したいもの
・6、乳幼児を連れての避難について
--液体ミルクは備蓄されてる?

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