茨木初ビール醸造所、3TREE BREWERY(スリーツリーブルワリー)って?
はい、茨木ジャーナルです。
※追記(2024.6.30)
茨木市で初めてのビール醸造所「3TREE BREWERY(スリーツリーブルワリー)」が、阪急茨木市駅近くにオープン予定です。
ビールを作るのは、北海道・登別「鬼伝説ビール」の醸造所で4年間修業した、森凌平さん。
「麦音フェストのある茨木で、茨木の地ビールをつくりたい」と話します。
クラフトビールの本格的な製造に先立ち、秋に2階でビアパブをスタートさせる予定。工事も少し落ち着いてきたころ、森さんを訪ね、話をお聞きしました。
「茨木麦音」で茨木のビールを!
学生時代を関西で過ごした森さん。
イベントで飲み、おいしさに感動したのが「鬼伝説ビール」。その醸造所が自身の地元・北海道にあったことから「わかさいも本舗 登別地ビール工場」でビール作りを学びました。
「小さな醸造所だったので、ビール作りのすべてに携わることができた」
森さんが作ったレシピも商品化され、飲んだ人に「おいしい」と言ってもらえる嬉しさも知りました。
クラフトビールがきっかけで妻と知り合い、結婚後も北海道から各地域のイベントへ出かけるほど。「夫婦で、ビールに関わるなにかをできたら」と考えるようになりました。
(2014年麦音フェスト)
そんなとき浮かんだのが、茨木麦音(いばらきばくおん)フェスト。ロックとビールと地元のフードを楽しめる茨木のイベントです。
■2019年9月【「茨木麦音フェストへ行きたい!」ビールは?駐輪場は?席は?トイレは?】記事参照。
「茨木麦音フェストは、2人とも大好きなイベント。結婚する前から、それぞれお客さんとしてもボランティアとしても参加するほどでした」
「ここに僕の作るビールがあったら」
2人は「ビールに関わる何か」を「自分たちのビールを作ること」に決めました。
茨木麦音を好きな理由
自分たちのビールを作ると決めた2人は、2020年3月に北海道から茨木市へ移住しました
関西は、森さんの妻の出身地でもあり、2人にとってまったく知らない場所ではありません。それでもなぜ「北海道」でなく「茨木」だったのでしょう。
その理由も茨木麦音だと、森さんは言います。
「僕らは、関西でビールを飲み歩いてクラフトビールを好きになった2人。北海道は食べ物もビールもおいしいし、登別もいい街です。でも車移動が多いので、ビールは家で楽しむことが多いんです」
多くのビールイベントへ出かけた森さんは、茨木麦音フェストから溢れる「地域のお祭り感」や知らない人同士が一緒に楽しむ雰囲気が好きだと言います。
「全国のクラフトビールが飲めて、フードは地域の店が提供。そんなローカル感に『ここに僕が作るビールを出せたらなぁ』と思いました」
3TREE BREWERYのきっかけは、茨木麦音フェストだった。
茨木のイベントが好きだったから移住してきた、と聞くと嬉しい気持ちになってきます。
茨木に感じたフシギな縁
森さんが「ビールを作ろう」と考えたとき、茨木市以外で作ることは考えなかったのでしょうか。箕面ビールや國乃長ビール(高槻)、道頓堀地ビールなど、大阪のいろいろな地域で地ビールが作られているので聞いてみました。
「ないものを、つくりたいと思ったんです」と森さん。
大好きな麦音フェストに「開催している茨木の街の地ビールがあったら」と思ったのだそう。
「ないところに作る」をおもしろがる森さんの言葉が、心に残りました。
「茨木には、昔ビール工場もあったんですよね。ビール作りに必要な水のことも『じゃあ、大丈夫だ』と思えました」
森さんは、茨木で醸造所を作ろうと考え始めたころから、茨木市についてもいろいろ調べたそう。
「茨木童子って、あれ、鬼でしょ?僕が修行してたのが『鬼伝説ビール』の醸造所でしょ」
あぁ、もう、茨木以外で森さんがビール作る理由は見当たらないッ!
ビールは「楽しい」が似合う
3月に茨木へ引越してきた森さん。
近隣店舗への挨拶など、いよいよ、という矢先。新型コロナウィルスの感染拡大で、思うように動けなくなり、もどかしい時期が続いたと言います。
「今は、醸造免許の許可待ち。いつでもビールを作れるように、しっかり準備したい」と楽しそうに話します。
まずは9月に2階のビアパブをオープンする予定。
3TREE BREWERYのビールができるまでは、北海道の地ビールを楽しめるように準備を進めています。
2階のビアパブにはカウンターと、数人で囲めるスタンディングテーブルが2つ。
テーブルの表面は、イエローなど色を重ね、磨いて磨いて…ビールの泡を思い起こさせる仕上がりになっていました。
「ビールはどのお酒よりも『楽しい』が似合うと思う。一人でここへきても、知らない人同士で楽しんでもらえたら」という思いをこめた空間になっています。
一期一会の味わいを
3TREE BREWERYの一番の特長は、通りからも2階のビアパブへ上る階段からも、ビールのタンクが並ぶ風景を見られるという仕掛け。
広い敷地に大きなタンクがずらっと並ぶ景色を思い浮かべますが、3TREE BREWERYに並ぶのは、1.5mあるかないかのタンク。近年は小型サイズのタンクも出回るようになったため、日本各地で小規模な醸造所ができているそうです。
「ケーキ屋さんやパン屋さんで作ってるところが見えるとワクワクしますよね。ビールもそんなふうに、作っているところ、世話をする様子を見てもらえたら。誰が、どんな思いで作ったのかを伝えていけたら嬉しい」
そう話す森さんは、本当にうれしそうな表情です。
ビール作りで難しい温度管理も、新しいタンクの特長を掴みながらのトライ。大手のように安定した味になるかは、わからないからこそ「一期一会の味わいを楽しんでほしい」と言います。
4つのタンクで4つの味を作る予定だという3TREE BREWERY。最初に作るビールのネーミングも、イメージはしてるけど、まだ内緒。
3TREE BREWERYは、森さんのクラフトビールの味とストーリー、誰かと時間を過ごす楽しさに出会えるスポットになるようです。
ぜひっ!
※追記
3TREE BREWERYは、2020年9月18日(金)15時にオープン予定です。
19日(土)~22日(火・祝)は12~22時営業の予定です。
【3TREE BREWERY】
所在地: 〒567-0829 茨木市双葉町3-19 |
営業時間(※2024.6.30更新) 平日 16:00~22:00 土曜 14:00~21:00 日・祝14:00~18:00 不定休 インスタグラムでご確認ください。 【3TREE BREWERYインスタグラム】 |