茨木市で一つだけの女子サッカークラブが、全国大会へ!-FC茨木ESB

はい、茨木ジャーナルです。

11月に「茨木市で一つだけの女子サッカークラブが、全国大会に出場するんです!」とお知らせが届きました。

サッカーをする子どもたちは多くても、女子がサッカーを続けることは難しそう。茨木市に「FC茨木ESB」という女子サッカークラブがあるなんて初めて聞きました。

練習の見学ができると聞き、興味があったので12月10日(火)に行ってみました。

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連絡をくださったのは、茨木市の手描き友禅師・兵江美香さん。海外の国をイメージした着物を制作する「KIMONOプロジェクト」で茨木市から参加する「team茨木」代表の方。
【福井高校がKIMONOプロジェクトに参加!夢は2020年、世界へのお披露目。】(2016年11月27日)記事参照。

ご自身の子どもさんもFC茨木ESBに所属していたそうで、一緒に見学をさせていただきました。

女子だけのサッカークラブ FC茨木ESBとは

FC茨木ESB練習1IMG_1404

FC茨木ESBの練習を見に行ったのは、西河原公園北グラウンド。
年長(5、6歳)から高校3年生まで総勢45人の所属メンバーのうち、この日の練習参加者は25人。

FC茨木ESB代表監督・柿原光宏さん、ヘッドコーチ・曽根雅人さん、コーチ・中村和博さんが、子どもたちを見守っていらっしゃいました。

「FC茨木ESBでは、子どもが自分たちで動くことを大切にしています」と監督の柿原さん。

練習では、中村コーチが「次は、これしよう!」と声をかけると、子どもたちはそれぞれに練習を開始し、コーチは子どもの様子に合わせてアドバイスをしていました。

「全国大会へ出場!」と聞いていたので、ビシバシとコーチのゲキが飛ぶのかと想像していたのですが、そういうのはナシ。
子どもたちは、真剣に体をぶつけながらも、不思議とみんな楽しそうです。

「楽しく続けてほしい」から、練習も試合もみんなで

FC茨木ESBのベースにあるのは「しっかり体を動かして、続ける楽しさを知ってほしい」という考え。
成長して社会へ出たとき、自分の力で生きていく力を身につけてほしいと願い「楽しく続けること」を大切にしています。

「練習は大切だけど、サッカーの楽しさは試合をすることにもある。だから、うちではみんなが試合に出るんです」とヘッドコーチの曽根さん。

年齢の制限がない試合では、年長から小学生・中学生までのさまざまな年代で一つのチームを作り試合に出ることもあります。
「試合が楽しいから、練習も頑張る。試合に出る子もベンチにいる子も楽しんでるから、負けても悲壮感はない」と話します。

小学3年生の「サッカーやりたい」がきっかけ

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FC茨木ESBの始まりは2011年。小学3年生だった女の子の一言がきっかけでした。

「実は娘が『サッカーやりたい』って。それで『10人ぐらい集めてきてみ』と言ったら、本当に集めてきたんですよ。これはやらなあかんなと思って」と、柿原さん。
そこから親子と数人の子どもたちとでの練習が始まりました。

チームを作るからには試合にも出て、みんなで頑張る楽しさや負ける悔しさを経験してほしいと、指導者資格を取得しました。

校区外・異年齢の友達との関わりが深まった

この地域に、サッカーを取り入れている私立の保育園があったからか、FC茨木ESBを起ち上げると「保育園で楽しかったから」と、入会する女子も多くいました。

年齢層が広がってくると、子どもたちに異年齢の関わりが生まれます。

年上のお姉さんに引っ張ってもらった子どもたちが、今度は自分より年下の子の面倒をみる…。そんな流れができ、今のFC茨木ESBの雰囲気に繋がっているよう。
現在は、校区外から通う子どももいて、サッカーをしたい女子の多さを改めて感じていると、柿原さんは話します。

ご自身の子どももFC茨木ESBに参加している兵江さんも
「校区外の子と一緒にするとか、年代の違う子と対等に何かをする機会ってなかなかないから、貴重な機会でした」と、学校生活とは異なる経験を、親子でできたと振り返ります。

FIFA公認・小学生年代の国際大会で全国大会へ!

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(「写真撮るよ~!」の声に、自然と自分たちでうまく並びます。みんな素直でいい子たち!)

「全国大会へ出るんです!」と教えていただいた大会とは「ダノンネーションズカップ」のこと。FC茨木ESBは、11月の「ダノンカップ関西予選大会」で2位になり、2020年3月に開催される全国大会への出場が決まりました。

ダノンカップは、2000年からFIFA(国際サッカー連盟)の公認するルールに基づいて開催。
世界27ヶ国が参加する、小学生のワールドカップと呼ばれている国際サッカー大会です。(8人制)

FC茨木ESB練習風景4IMG_1408

「うちは、参加資格(小4と小5)の年代がちょうど8人。途中交代できる人数はいないけど、5年生がうまくチームをまとめて、みんなよく頑張ったと思います」と柿原さん。
これまでには21点失点した試合もあったとか。ここまでの結果を残すなんて…と、彼女たちの成長に嬉しそうです。

「2年ぐらい前から、だんだんと力がついてきてると感じていました。全国で22名のゴールキーパーが参加するナショナル・キーパー・キャンプに、ESBからも中1の子が選ばれたり、サッカーをするために受験した高校に合格した子もいます。」

サッカーのプレイヤーとしてだけでなく、審判や医療の面からスポーツを支えることの楽しさに気付いた子も。

「楽しく続けること」を子どもたち自身が、自分で探し、選んでいます。

子どもたちはどう思ってる?

FC茨木ESB練習終わりIMG_1420

18時から始まった練習は20時までには終了。
中村コーチからメンバーそれぞれへ「今日は、こんなふうに頑張ってたね」と言葉をかけていた場面も、印象に残りました。

練習を終えた子どもたちにも、話を聞いてみました。

■「(ESBに入ったのは)保育園でサッカーをしたから。みんなの声が出てる時が楽しいし、試合も勝つとうれしい」
(モリタリコさん・小5)

■「保育園で楽しかったのでESBに入った。サッカーはずっとやりたい。今度の試合は、このメンバーで最後のゲームだから頑張りたい。このチームは楽しいです」(ウヤマユイさん・小6)

「このチームは楽しい」という声に、周りからは「強く、美しく、やんな!」と声が。聞くと「ESBは、楽しい(enjoy)・強く(strong)・美しく(beauty)の意味!」なのだそうです。

■小学5年からESBに入り、サッカーを続けようと進学先を決めたオキタリコさん(中3)は
「サッカーに興味があってネットで調べてESBに入りました。高校でも続けたい。将来プレイヤーとして続けるかはわからないけど、サッカーに関わる仕事をしたいと考えています。ESBは誰でも入りやすい雰囲気のクラブです」と案内してくれました。

サッカーに興味がある女子は気軽に!

FC茨木ESBメンバー写真
(写真提供:FC茨木ESB)

FC茨木ESBでは、一緒にサッカーを楽しみたいと思っている人の参加を募集中。
サッカーの経験や技術は関係なし。
「入りたい!」とその子自身が思っていればOKで、茨木市内はもちろん、他市から通う子もいます。

「クラブの手伝いをする係を親へお願いすることはありません。主は子ども。送迎をするうちに、サポートの申し出をいただいたり、指導者の資格を取ったお父さんもいらっしゃるけど(笑)」と柿原さん。

FC茨木ESB集合写真
(写真提供:FC茨木ESB)

「技術も大事だけど、自分で考えられるように見守るのが僕らの役割。FC茨木ESBでの経験が、多くの人に支えられている気付きになったり、いろんな世界へ目を向けるきっかけであってほしい」という言葉が、心に残りました。

柿原監督、曽根コーチ、中村コーチ、チームの皆さん、ありがとうございました。

入会や練習見学などは、【FC茨木ESB公式HP】からご確認ください。(自由に見学できます)

☆ダノンネーションズカップ2020 in JAPAN 本大会(女子)は、2020年3月28日(土)~29日(日)に、東京:駒沢オリンピック公園にて開催されます。

FC茨木ESBの皆さんが、思いっきり楽しめますように…と心から応援しています!

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