「みんなの建築大賞」茨木市おにクルが大賞に!推薦委員の推しコメントもチェック
はい、茨木ジャーナルです。
茨木市文化・子育て複合施設おにクルが「みんなの建築大賞 2025」において、一般投票ベスト1である「大賞」に選ばれました!
「みんなの建築大賞」は建築を伝える立場のプロでつくる推薦委員会が、一般投票をまじえて選定する建築アワード。
みんなの建築大賞推薦委員会(委員長:五十嵐太郎東北大学大学院教授)は、候補作の選考過程で最も評価の高かった「推薦委員会ベスト1」についても、おにクルを選定しました。
W受賞だ~!
(写真:長井美暁)
写真は、授与式にて。
左から倉方俊輔氏(みんなの建築大賞推薦委員会委員長代理、大阪公立大学教授)、國本暁彦氏(竹中工務店大阪本店設計部設計第3部長)、神崎夏子氏(伊東豊雄建築設計事務所)、伊東豊雄氏(伊東豊雄建築設計事務所代表)、大山政彦氏(日本設計建築設計群チーフ・アーキテクト)、西村拓真氏(日本設計建築設計群主管)、山崎智紀氏(国立近現代建築資料館副館長)
「この建築がすごいベスト10」のおにクル
「みんなの建築大賞」では、第一段階として推薦委員会が「世の中に向けて熱く伝えたい建築」10件を選定。
「この建築がすごいベスト10」として発表しています。
- みんなの建築大賞
『この建築がすごいベスト10』 - 1、伊豆市津波避難複合施設 テラッセオレンジトイ
- 2、茨木市文化・子育て複合施設 おにクル
- 3、エバーフィールド木材加工場
- 4、小千谷市ひと・まち・文化共創拠点 ホントカ。
- 5、グラングリーン大阪
- 6、ジブリパーク 魔女の谷
- 7、2m26 Atelier
- 8、豊田市博物館
- 9、ポーラ青山ビルディングおよび土浦亀城邸復原・移築
- 10、まちの保育園 南青山
2025年1月27日~2月5日のあいだ、一般の方からの「いいね」の投票の多かったものが「みんなの建築大賞」に選出。
茨木市文化・子育て複合施設おにクルがそのベスト1である大賞を受賞しました。
わ~い!
一般投票の結果は
今回の一般投票での獲得票数トップ5は、次のとおりです。
1位「茨木市文化・子育て複合施設 おにクル」
2位「ジブリパーク 魔女の谷」
3位「グラングリーン大阪」
4位「エバーフィールド木材加工場」
5位「伊豆市津波避難複合施設 テラッセ オレンジ トイ」
☆「みんなの建築大賞」は、文化庁とJINSが趣旨に賛同し、実施に協力しています。
街ぐるみで応援した、おにクル
BUNGA NETさんの記事では「みんなの建築であるおにクルが、正しくみんなの建築大賞を受賞した。」ともありました。
(推薦委員会・委員長の五十嵐太郎東北大学大学院教授による総評より)
下の表は、期間中の投票数の推移です。
(出典:BUNGA NET)
ジブリパークとの接戦で、終盤にぐぐっと得票数を伸ばした、おにクル。
総評では「最後は街ぐるみで応援する体制になったおにクル」とも表現されていて、おにクルはもちろん、茨木市民にとってもウレシイ言葉だなぁなんて思いました。
行けばなんとなく何かがあって、なんとなく誰かに会えたりする、という「広場」なところが親しまれている理由のような気もしました。
推薦委員の「おにクル」推しコメント10件
(2025年1月14日の選定会議の写真/BUNGA NET)
推薦委員会からも評価の高かった、おにクル。
その「推しコメント」もチェックしてみます。
☆下のコメントはすべて「茨木市文化・子育て複合施設おにクル/伊東豊雄建築設計事務所・竹中工務店JV」について。
- 有岡三恵/編集者、Studio SETO
- ■7層を吹抜けでつなぐ空間で、老若男女が寛ぐ「みんな」の建築。図書館、ホール、子育て支援など異種用途をシームレスにつなぎ、既存の計画学に風穴を開ける。什器までデザイン密度が高い。
- 飯田彩/編集者、Design Communicator
- ■飯田彩/編集者、Design Communicator
ホールや図書館などの機能を積層した「立体的な公園」のような建築。円形の吹き抜け「縦の道」が全フロアをつなぐ。開館半年で来館100万人を突破した、「日々何かが起こり、誰かと出会う」場所。
- 神中智子/編集者
- ■開館から約1年で来館者200万人突破!フラットスラブを貫く円形の吹き抜けを中心にオープンとニッチが共存する超複合施設。あらゆる世代が“私の居場所”を見出す「みんなの家」がここにある。
- 倉方俊輔/建築史家、大阪公立大学教授
- ■公共建築ってみんなの居場所で、こんな建築があったら近くに住みたくなる。空間を行き来させる構成、場所に留まらせる家具や布との協働、内外の連携など、伊東豊雄の蓄積の今がここにある。
- 坂本愛/編集者、ライター
- ■子どもの頃、こんな施設が欲しかった。7層を貫く吹き抜けの周囲にはいろいろな〝居場所〟があり、探検気分も味わえる。訪れた人が笑顔になる公共建築の好例。故・藤森泰司氏の家具も心地よい。
- 白井良邦/編集者、慶應義塾大学SFC特別招聘教授
- ■今後の子供向け公共施設のあり方を変える可能性のある、ニュータイプの「こども文化複合施設」。2001年の<せんだいメディアテーク>、2015年の<ぎふメディアコスモス>に続く、伊東さんのつくる文化施設の傑作です。
- 宮沢洋/画文家、BUNGA NET編集長
- ■図書館機能を各階に振り分け、交差するエスカレーターで、吸い上げるように上階へと導く。「せんだいメディアテーク」の消化不良だった部分をメインに据えた“令和のメディアテーク”。
- 森清/編集者、BUNGA NETプロデューサー
- ■吹き抜けを上ると、劇場や子育て支援施設などが複合された全館と一体になり、象徴性を感じさせる。デザイナーの藤森泰司氏や安東陽子氏なども含め、みんなでつくったみんなのための建築。
- 山田兼太郎/編集者、NTT出版
- ■伊東豊雄の建築的系譜の集大成として、2011年以降の建築とコミュニティデザインの融合として、さらに地方都市を統合するランドマークとして、建築による「総合」の可能性を思い出させてくれた。
- 和田菜穂子/建築史家、東京家政大学准教授
- ■建築家、行政、市民が対話を繰り返し、一丸になって作り上げた建築。フロアごとにテーマカラーや階高が異なり、テラスや緑が入り込み、物語性を感じる。「かくれんぼ」がしたくなる、ワクワクする建築。
推しコメントを見ていると、まるで自分が設計したかのように「わーい!」と嬉しくなっちゃった♪
地上7階建てのおにクルは、縦の道で1階からあがっていくと、意外と時間がかかるのもおもしろい特長だなぁと思います。
つい、それぞれのフロアで「ん?あれ、なに?」と覗きたくなります。
目的がなくても「なんとなく行けば『何か』に出会える」というところは、私も気に入っています。
皆さんは、どこか好きな場所ってあるのかなぁ。
気になる建築もイロイロと
(ジブリパークの「魔女の谷」にある「ハウルの城」/写真:宮沢洋)
BUNGA NETさんで紹介されているほかの建築を見ていると「おぉ、ここ行ってみたい!」な場所も出てきて、ワクワクします。
「建築を見に行く」という旅行もイイですね。
チェックしてみてくださいね!
【BUNGA NET 伊東豊雄氏らの「おにクル」が大賞と推薦委員会ベスト1をW受賞、「ジブリパーク」は特別賞──「みんなの建築大賞2025」結果発表&推薦委員全コメント集】
■投票締め切りギリギリで紹介していた、いばジャルの記事はこちらです。
【茨木市・おにクルが「みんなの建築大賞」に?!投票は2/5〆切、誰で、、OK!】
(写真は2023年11月26日)
タグ:おにクル