串揚げとフルーツ酒の【わんさか】今年で閉店!

ども、いばジャルです。

ちょっと前のことになるのですが。。。
11月のある日、お誘いいただいて出かけたある催しで、一人の女性がマイクを片手に突然、

わんさか木村さん

♪のみほ~だい よんせんさんびゃくえん~♪
と歌い始めた場面に遭遇しました。

しかも、
♪ことしで へ~てん・・・♪と、閉店案内まで軽やかに歌に乗せて案内するという場面・・・!

この女性は、産業道路沿いのイオン茨木近くにある「串揚げとフルーツ酒のお店 わんさか」の女将・木村美季さん。

約15年続いたお店を、2014年12月26日で閉店するのだそうです。

わんさか外観

「わんさか」オープン時は怒られてばっかり

2000年にご主人がマスターとして『わんさか』をオープンするにあたり、美季さんも店に入り、二人で切り盛りしてきました。
「私自身は、飲食の仕事をしたいと思っていなくて、できれば避けたいぐらいに思っていました。それが、こんなふうになるとはって感じです」と美季さんは笑います。

ご主人が自分の店を持つ、という話に「うんうん、頑張ってね~」と他人のことのように考えていた美季さん。

「だから、いざ一緒に店に入るとなったら大変で。『自分の店を出したい』と夢に向かってる人と、飲食をする気のない人とでは、やっぱり姿勢が違うというか。私は仕事を覚えるのも遅いし、気持ちが入ってないのって、やっぱりわかるでしょ。もう毎日怒られてました」

怒られて泣いて、という繰り返し。
家に帰ってグチをこぼせる家族は、ご主人だけという状況では、不満を言える場所もありません。結婚して1年なのに全く新婚らしさはなく、不満や悩みは一人で抱えていたといいます。

「離婚の2文字も頭をよぎった」という美季さんでしたが、思い悩んだ末に出した結論が
「旦那のために頑張るのはしゃくだから(笑)、お客さんのために頑張ろう!」ということ。
美季さんとのおしゃべりを楽しみに来店してくれるお客さんも多く、そんなお客さんとのやりとりも楽しかったので、少し視点を変えてみようと、気持ちを切り替えてみたのです。
「気持ちが切り替わっただけのことなんですけど、そこから、やる気状態で仕事をするようになったんです」と美季さん。

2005年に今の場所へ移転するころには、怒られっぱなしではなく、美季さん自身も店のことを積極的に考えて行動するようになり、マスターもそれを少しずつ認めてくれるようになりました。

わんさかのお酒POPDSC07685

「女性向けに作って~」と美季さんがマスターに提案した、『わんさか』で大人気の果実酒。

わんさかのお酒DSC07687

りんご、マンゴー、キウィ、ラ・フランス・・・などなど、オリジナルレシピで作られている果実酒たちが並んでいます

わんさかを閉店すること

年が明けて春になれば、15周年を迎える「わんさか」。
閉店を決めるまでには、
「やっぱり、色々考えましたよ。でも、たくさん考えて決めたので、これでいいんだと思ってます」と美季さんはきっぱり話します。

2010年に10周年を迎え、ますます頑張っていこう!と思っていた矢先のこと。
一緒に「わんさか」を育ててきたご主人が急逝しました。

慌ただしく葬儀を済ませたあとは、2ヶ月ほどお店を休みました。
けれど、怒られたり、ぶつかりながらも二人で育ててきたお店のことや、突然のことで常連のお客さんやお世話になっている方たちへ、きちんと話ができていないことなど、色々と考えた末に
「やっぱり、主人の夢だったこの店を続けたい」と決心して、一人で店に立つことにします。

「そうは言っても、料理人だった人の作る料理を、同じようにはできないでしょ。手探りで色々考えながら、今の店になってきた感じです。私、揚げものが好きだったんで」と、お客さんとして来店してくれていた和食店の料理長に、揚げ方を指導してもらい、揚げもののお店に変更することを決めました。その後はほぼ独学で「串揚げとフルーツ酒のお店 わんさか」として4年間営業を続けました。

わんさかの女将作業中1DSC07661

「最初にお店をオープンさせる時もそうだけど、いつも色んな人に助けてもらったなぁと思ってます。だから、こうしてやってこられてるなぁと思うし」と振り返ります。

辛い時期もあったでしょうが、それでもできる限りの精一杯を、きっと続けてこられたんだろうなぁと感じられる、爽やかなパワーの持ち主の美季さん。
『わんさか』を閉店する理由について、
「ずーーーっと以前から自然と考えていたんだと思うんですけど、私のピンチの時に助けて下さった方々への感謝の気持ちを、今度は困っている方々にお返ししたいなぁと思って」と話して下さいました。

「じゃあ、自分に何ができるだろうって考えたんです。それからだんだんと、ある想いが大きくなり、思い切って閉店を決めたんです」

『わんさか』は12月26日で閉店です

「困っている人の助けになるようなことで、私にできることは?」と自問して、美季さんはひとつの答えを見つけました。
2014年いっぱいで、『わんさか』を閉店しますが、美季さんは今、新しいコトに向かって準備を始めました。

わんさか木村さん宴会案内DSC07334

美季さんに出会った11月の時には、
「まだ、予約も空いてますよ~」と、楽しそうに歌ってお店のPRをなさっていましたが、12月26日の閉店までは、すでにもう予約はいっぱい。
多くのお客様が『わんさか』の閉店を惜しんで、そして美季さんの次へのスタートを祝って集まって下さるのですね~。

そんな美季さんの「新しいコト」については、別途記事をアップします!

初めてゆっくりお話を伺ったのですが、明るくて、ナチュラルな優しいパワーをふり注いでくれているような、とってもステキな方でした。

【わんさか】最初のお店は5.5坪、客席10席からスタート。オープン当初のお二人をお客さんが撮ってくれた大切な一枚。

【わんさか】オープン当初のお二人。5.5坪、10席からスタートした時の大切な一枚。

『わんさか』へすでに予約を済まされた皆さまが、楽しい時間を過ごせますように・・・★

木村美季さん、お忙しい中ありがとうございました!

「野菜の串揚げとフルーツ酒のお店「わんさか」の女将のブログ もぜひ♪

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