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BONOcafeの焼き菓子「クッキー缶-綾‐」は、仲間への贈り物が始まり

はい、茨木ジャーナルです。(2022年4月19日更新)

茨木市水尾の自然食レストランBONOcafe(ボノカフェ)。
地元の食材を使って「茨木の季節」を感じてもらえるように作る、日替わりのBONO定食や季節のデザートが人気です。

BONOcafe2019年ランチ

「旬」を大切にしたメニューは、そのときそこへ行くからこそ出会えるものばかり。

「自然の恵みいっぱいの野菜たち。どう楽しんでもらうか考えて料理するのが楽しい」とBONOcafeオーナー・樋口智香さん。

パティシエとして有名ホテルで働いていた経験もあり、デザートメニューもBONOcafeファンに評判です。
なかでも2021年1月から販売している「クッキー缶‐綾‐」は、予約から1、2ヶ月待ちになるほど。

BONOcafeの樋口さんに、焼き菓子への思いをお聞きしました。

2021年1月発売「クッキー缶‐綾‐」

BONO cafe綾のクッキーIMG_9130

 ―― 四角い缶に入ったクッキーの詰め合わせ、人気ですね。

 樋口智香さん「嬉しいです。気持ちを込めて作ってるので」

 ―― 以前からBONOcafeでクッキーは販売していました。姉妹店「季節のごはんカフェsatono」でも。

 「はい。皆さんにちょこちょこ楽しんでもらってます」

 ―― クッキー缶はふたを開けた瞬間「わぁ」って。いろんな形のクッキーがパズルみたいでカワイイですね!

 「まだ試行錯誤は続いてるんです。どんなお菓子をどう詰めるか、クッキーが転がりにくいようにしたくって」

クッキー缶‐綾‐を作った理由

BONOcafeクッキー缶綾5月2IMG_0441

 ―― 「クッキー缶‐綾‐」はどうして作ろうと?

 「前から作りたいと思ってたんです」

 ―― 詰め合わせのBOXを。

 「以前一緒に働いていたスタッフが『クッキー缶作ったら?』って言ってくれてて。BONOcafeのスタッフって、めっちゃ優秀(笑)。いろんなアイデアをくれるんです」

 ―― ありがたいですね。

 「作りたいねぇって言ってたのが1年ちょっと前のこと。でも時間の余裕がなくて」

 ―― お店もあるし畑へも行くし。

 「そしたら緊急事態宣言になって…」

 ―― あ、去年の春の。

 「そうそう。でも、逆に時間ができるかもねって話をしてたんです。それで、あの四角い缶も注文しました」

 ―― はい。

 「そんなときにね。『クッキー缶作ったら?』と言ってくれたスタッフのご主人が、急な病気で亡くなったんです。本当に突然…」

 ―― え、そんな…。

 「BONOcafeの最初のころから知ってくれているスタッフのご主人。私もショックだったし、何より悲しんでる彼女が心配。でも何もできない…」

 ―― はい…

 「これから高校や大学へ進学する子どもさんもいる。それで彼女は、前に勤めていた会社へ転職することになったんです」

 ―― そうですか…。

 「そう。でも、彼女は私にとって大切な人。今年1月、彼女の誕生日に贈り物をと思った瞬間にパッと『彼女が言ってたクッキー缶を作ろう!』って」

綾ちゃんのクッキー缶を作る

 「誕生日のお祝いの気持ちと、元気に…という願いを込めた、クッキーの詰め合わせです。
『綾って名前をつけていい?』って聞いて渡したんです」

 ―― 「綾」っていうのは…

 「彼女の名前です。綾ちゃんが『作ったら?』と言ってくれたからできたのが、あのクッキー缶なんです」

 ―― 「クッキー缶‐綾‐」って、そうだったんですね。

BONOcafe綾のメッセージIMG_9116 (2)

 「元気になってねって思いを、たっぷり詰め込みました。『綾』の漢字を調べたらステキな意味もあったので、これしかないって」

 ―― 「さりげなく織りなしている形や彩りで、離れてみるとその美しさがわかってくる」という意味ですね。

 「なんか『あぁ、綾ちゃんやねんな』って思えてくる。手にした人が笑顔になってくれますように、って願いをこめて作ってます」

「クッキー缶-綾‐」を作るときの2つのルール

 ―― クッキー缶‐綾‐は、いろんな形のクッキーがパズルみたいに詰め合わせられてます。何種類ぐらい入ってるんでしょう?

 「10~15種類ぐらい。作る時期で内容が変わります。BONOcafeらしいですよね(笑)」

 ―― 確かに。どんどんパワーアップしてる気もします。

 「してる!楽しくて凝っちゃうんですよね」

 ―― 鯉のぼりや兜の形のクッキーもカワイイ!SNSを見て楽しんでます。

BONOcafeクッキー缶5月子どもの日IMG_0444

 「鯉のぼりバージョンはねぇ。注文のDMに『受け取れそうな時期に男の子を出産予定です』ってメッセージが添えられてたんです。『わ、間に合わせたい!』って思って(笑)」

 ―― 楽しそう!

 「クッキー缶‐綾‐を作るときのルールを決めてるんですよぉ、私」

 ―― どんな?

BONOcafe樋口さん5IMG_0468

 「ひとつは、私が作りたいものを作ること」

 ―― あ、それ、めっちゃイイですね!

 「でしょ?」

 ―― BONOcafeの「茨木のもの」「旬のもの」というのは?

 「もちろんお菓子でも同じ。そこは変えずに、私が作りたいものを作るんです」

 ―― カンタンそうでムズカシイ。でも、大切ですよね。

 「わかってもらえますぅ?でね、もう一つあるんです、ルール」

 ―― なんだろう?

 「好きなペースで作ること。気持ちの余裕がなくなるのはアカンって思ってるんです」

 ―― あ、それも大事かも。

「作りたいものを好きなペースで」

 「できるときに自分のペースで、って決めてる。だから1ヶ月とか2ヶ月お待たせしちゃうんですけど」

 ―― でも、追われて作るのは「綾」じゃない。

 「そう。『作らなアカン』は、違う。クッキー缶‐綾‐には『元気になってね』『笑顔になってね』って気持ちをこめたいから」

 ―― あぁ、だからかなぁ。クッキー缶を手にしたときやふたを開けたとき、ワクワクしたんです。

 「伝わってるんかなぁ、嬉しいです!SNSでクッキーの説明をするとき、最後に『BONOの愛情』って書くんです」

 ―― そっか…、なるほど。

 「最初に作ったときの願いをここに詰めてる。『元気になってくれたら。笑顔になってくれたら』っていう私の気持ち」

 ―― 考えて作っていくすべてが、気持ちを詰め込む大切な時間なんですね。

BONOcafeクッキー缶綾リボン付きIMG_0451

 「そう!クッキーを焼くのも詰めるのも、ふたを閉じてリボンを結ぶところまで、私がする。めっちゃ思いを込めて『きゅっ』って結ぶ(笑)」

 ―― 最後まですべて一人で作ってらっしゃるとは。
 
 「そう。おもしろいぐらい、誰も手伝わない。すごい達成感(笑)」

BONOcafeクッキー缶綾4月1IMG_0436

 「食べたお客さんから『元気のなかったお母さんが、ちょっとずつ食べてくれた!』なんて感想をもらうと、もっとおいしくしたいって思う」

 ―― ますますこだわりたくなる。

 「BONOのお菓子だから旬にもこだわりたい。ホウレンソウやヨモギも使います。『野菜ぎらいの子どもがめっちゃ食べた!」って感想をもらうと、嬉しいんですよねぇ」

 ―― やっぱり、伝わってるんですよ、BONOcafeの気持ち。じゃなきゃ、1ヶ月も2ヶ月も待たない(笑)。

 「そうかなぁ。自信持って、作りたいものを作っていこうって思ってます。ときどき『これでいいんかな』って迷うこともあるけど(笑)」

私が焼き菓子を好きな理由

BONOcafeスコーンとジャムセットIMG_0416

―― BONOcafeの焼き菓子に惹きつけられるのは、樋口さんが楽しんでるからなんでしょうね。

 「伝わってたら嬉しいなぁ」

―― BONOcafeの焼き菓子で、最近スコーンも気になってます。

 「これも『ジャムとセットにしたら?』ってスタッフの提案で箱を用意しました」

―― 贈り物にできますね!

 「ジャムも、できるだけ茨木産のもので大事に作ってるから、BONOcafeらしい贈り物にできるんです」

BONOcafeスコーンとジャムIMG_0392

―― スコーンはオープン当初から販売してるんですね。

 「米ぬかや生クリームが入ってるんです。卵はナシ。しっとりさせすぎない感じに作ってます。ジャムとの組み合わせを楽しんでほしくて」

―― BONOcafeは焼き菓子もいろいろあるんですね。

 「私、焼き菓子を作るのが、一番好き」

―― どういうところが?

 「焼く工程が好き。オーブンから出すときのワクワク感がたまらない!」

―― なるほどなぁ。

 「タイムカプセルみたいでしょ。オーブンから出して初めて『わ、こんなに高さが出たんかぁ』ってわかる。こね方や分量のちょっとしたことで、膨らみ方や色のつき方が変わるのがおもしろい!」

―― タイムカプセルかぁ。

 「そうそう。料理もコトコト煮るのが好き」

BONOcafeジャムDSCF9141

―― ジャムも煮るし。

 「ジャムは、おいしい状態をギュッと閉じ込められるところも好き!」

―― 好きなものを作ってるのがビシビシ伝わってきます。

これからのBONOcafeのこと

BONOcafe樋口さん4-2IMG_0452 (2)

―― 今日は楽しいお話をありがとうございました。「作りたいものを作る」「自分のペースで作る」って、大切なことだなぁと感じました。

 「新型コロナのことがあって、改めて振り返る時間もできた気がします」

 ―― なにか変わったことは?

 「んー、どうかな。これからも日替わりの定食はずっと続けるし、料理を通してお客さんに笑顔になってもらえたらというキモチも変わらない」

 ―― こうしたい…ってことは?

 「まだ、今は…。でもね、コロナのことで大変だったけど、考える時間ができたのは、私にとってはヨカッタ。いつも走り回ってたけど、私のペースで行ったらいいんかなって」

 ―― 楽しんでいるのが伝わってくると、こちらもワクワクします。

 「あとは、お客さんともっとしゃべる機会があったらいいなぁ。メニューや作り方やちょっとしたことを伝えて、BONOcafeを知ってもらえたら」

 ―― 樋口さんのおもしろさも知ってほしい!

 「あはは!何気ないおしゃべりでBONOcafeを楽しんでもらいたいですよね」

 ―― 今日も楽しいお話をありがとうございました!

本記事で紹介した商品
☆クッキー缶‐綾‐
 2,160円(税込み)
要予約
内容は時期によって異なります。
 電話・インスタグラムのDMからご予約ください。
 (お名前、電話番号、個数をお伝えください)
☆スコーンとジャムのセット
 スコーン:237円(税込)
 ジャム:518円~(税込)
お好きな組み合わせで箱詰めできます。(箱は無料)

BONOcafeスコーンIMG_0366

【BONOcafe(ボノカフェ)】
所在地: 茨木市水尾2丁目14−35
電話: 072-632-5124
営業時間 11:00~16:00(LO 15:00)
日・月・祝日休み
☆2022年1月から月曜がお休みになっています。
駐車場あります。
【BONOcafe公式サイト】

BONOcafeインスタグラム

BONOcafe外観DSC0B8848

〒567-0891 大阪府茨木市水尾2丁目14−35

次の記事でも、樋口さんの思いを紹介しています。

■2017年2月
【茨木の山の恵みを街へ伝えるボノカフェ・樋口智香さんの話】

■2018年5月
【季節の果物をギュッと瓶詰め!茨木産野菜ランチの店BONOcafe(ボノカフェ)】

■2018年11月
【育てる人と作る人。伝えたいのは、茨木の価値-千提寺farm.とBONOcafe】

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