プロの技を盗め!本格的に床板貼りを-リノベいばらきDIY工房
はい、茨木ジャーナルです。
阪急本通商店街に2017年12月にオープンした、リノベいばらきDIY工房。DIYのワークショップやトークショーなども開催され、誰でも気軽に訪れることのできる場所になっています。
【リノベいばらき・DIY工房の壁塗り体験!-阪急本通商店街で】の記事では、11月にDIY工房の壁塗りの様子を紹介しました。
みんなで作るDIY工房、壁塗りに続いて今度はいよいよ2階に着手。床板貼り体験をすると聞いたので、ちょっと覗いてきました。
本格的な床板貼りを体験!
2月4日(日)の床板貼りには、一般の方15名も参加して行われました。DIYが好きな方や慣れている方もいれば、工具の扱いもほとんど経験がない方も多いようです。身支度を整えて、みんなで2階へあがります。
実は、2017年の壁塗り体験のあと、ちらっと2階の様子を見せていただいてたんです。
「物はずいぶん減らしたんですけどね」とのことでしたが、まだまだ陳列時に使うものなどもあり、子ども服のお店だったんだなぁと感じられるものも。奥の方の物入には(写真には撮ってませんが)かなり貴重なものも積まれていました。
床が抜けてしまっている箇所もあって、足をどう運んでいいのかもちょっと不安だった2階。
それが、
こんなふうに整えられていました。
細長い木材は「根太」という床の下にわたす木です。まだすべてがちゃんと取り付けられていないので、まず根太を取り付けるところからスタートです。
2階のもう半分のところは
根太が取り付けられていて、床板を貼っていく段階まで準備されていました。
「根太をかためて、その上に床板を貼っていく」というのが、今日の作業です。
どんな手順で行っていくのか、写真なども見ながら説明をしてもらいました。
床板を貼るのって、こんな感じです
「今は、畳をはがした状態で、梁に畳下の板が乗ってるだけ。押し入れだったところは床も抜けてる。畳下を固定するところから始めます」
「45ミリ角の根太のうえにボードを敷いて固めていきます。家のフローリングとかも同じ。ボードの上にフローリングや床材を敷いてます」
今日は木造のやり方で…なんて一言もあって、この作業がいかに本格的なものなのかがわかります。
渡していく根太は、すべて高さを揃えていかないとダメ。もともとの梁に乗ってるだけの板は、長い年月や環境によって歪みもでてしまっているからです。
そのため、根太の下にパッキンを入れて固定していきます。こうやって高さを揃えていくんですね。
以前は押し入れだったところは床も抜けてしまって…と説明のあった、床が抜けてるところも根太を渡します。スゴイなぁ、こうして下地をしっかりすることで、穴が開いてたところも床が完成するわけですね~。
根太を固めたら、その上に床板を敷いていきます。
そのとき、根太と根太の間に端材を入れます。これを入れることで、床板を踏んだときにたわんだりするのを防ぐんですね~。
「リノベーションの手間はココ!」と工務店の方。
「あとあとがラクになる工事をどれだけ早くするかで、全体のスピードが変わってきます」と、面倒な気もする端材を入れる作業が、実は大事なのだそうですよ。
「ここが○ミリなので、○ミリぐらいで…合板は、○ミリ、○ミリ○ミリとあるので…」と数字がぽんぽん出てきたあたりでは「うわぁ、めんどくさいんちゃうん?」と思ってしまいました。
でも「やりたい!」と参加した15名の学ぶ意欲って、やっぱりスゴイです。
約2時間で、ほぼ予定していた作業が終了したようです。
プロの仕事もチラッと見えたDIY体験
壁塗りのワークショップでも思いましたが、床板貼りでもやっぱり本格的な作業ができる貴重な体験でした。
見たことがあっても使ったことのない工具も、職人さんに教えてもらいながら、実際に使うこともできました。
「手は、このへん。気ぃつけな、手にあたると痛いです」と職人さん。
え、痛いだけ…?
「手は、このへんで。新しいやつほどよく切れるんで。手にあたると痛いです」と職人さん。痛いだけじゃないよね…。
ひょうひょうと注意喚起する職人さんのおかげで、ケガもなく、多くの方が初めての工具で木材のカットなどをしていました。
参加者の作業のあと、部屋の隅っこの床板が足りていないところを埋める実演も見せてもらいました。
メジャーでささっと必要な板のサイズを測っていき、そのへんに落ちている木材にメモをしていきます。
これ、現場ではふつうの風景なんですって。大工さんがよく鉛筆を耳のところに挟んでいるのを見ますが、あれも、効率よく作業ができるからというふつうの風景。
測ったサイズに合わせて板をカットするときに、工務店さんと大工さんの間で「定規ある?」「ぼくの定規でよければ」という会話が交わされました。
すると、
目盛りの描かれていない定規登場。これが、職人さんが現場で使う定規です。
こんなふうに職人さんは、自分の作業がしやすいようそれぞれで工夫したものを現場で作っているようです。
安全に素早く正確に…なので、いつでも手で押さえるのが正解じゃありません。このカットの姿勢、格好いいなぁ。
細かい部分も素早くカットして、ちょっとだけ残っていたところに床板が収まりました。
細やかな部分があっという間に完成する仕事は、やっぱりスゴイ。
個人的には、職人さんの「現場あるある」が聞けて、ちょっとウレシイ。
時間に限りがあったので、休憩は各自でとるということでかなり集中して行った作業。「ケガがなかったことが何よりでした」と工務店さんからのご挨拶。人が密集してる感じではありましたが、皆さん回りをちょっと気にしたり、互いに手伝ってあげたりしながら、いい雰囲気で作業が進んでいました。
「実際の家の見えない部分は、だいたいこんな感じです。こういうところを見てもらえたのはヨカッタと思います」というご挨拶を聞くと、「あれ?自分でもうちでできるんじゃない?」と思えてきちゃいます。
この作業を通して「うちの家のDIYしたいんだけど、手伝ってもらえません?」みたいな和が広がったり‥‥していくかもしれませんね。