最初で最後の展示!team茨木作「ネパールをイメージした着物」お披露目です。

はい、茨木ジャーナルです。

阪急茨木市駅ロサビア2F、茨木市立ギャラリーへ行ってきました。4月5日から10日まで「KIMONOプロジェクト・ネパールの着物お披露目」をしています。

これ、ほんっとーにいい機会。ぜひ実際に見ていただきたいなぁと思ったので、ちらっと紹介します。

KIMONOプロジェクトって?

着物プロジェクト生徒の色塗り作業2DSC02086

KIMONO(着物)プロジェクトは、2020年に日本が世界から注目されるそのときに、日本の文化である着物を通して「世界の人々とともに平和でシアワセに」というメッセージを発信したいと取り組んでいます。
■2016年11月に【福井高校がKIMONOプロジェクトに参加!夢は2020年、世界へのお披露目。】の記事で、最初のころの活動をぜひ。

茨木市では手描き友禅師の兵江美香さんが中心となり「team茨木」を結成。福井高校の生徒と一緒にネパールをイメージした着物作りに取り組みました。
その着物のお披露目会が、4月10日まで開催されているんです。
【2018年4月に茨木市で開催される7つのイベントまとめ】の記事参照。

目の前で見られる最後のチャンスかも!

KIMONOプロジェクトネパール着物展示DSC03468

team茨木が手がけたネパールをイメージした着物と帯が、こちら。

空をイメージしたグラデーションは、市松模様が下から上へと明るく染められていってます。

KIMONOプロジェクト着物を下から見上げるIMG_2532

近寄ってよく見ると、市松模様のところに生徒たちのデザイン画が描かれています。ここは、反対に上から下へと色が明るくなっていて、おもしろい。

「ネパール大使から『サイを描いてほしい』とか、リクエストのあったものも描いてるんですよ」と兵江さん。
ネパール大使館を訪ね、ネパール大使の思いやアドバイスも聞きながらデザインが決定していきました。左袖にはお釈迦様の誕生地ルンビニも描かれています。

KIMONOプロジェクト着物の登山者DSC03475

「ネパールの国旗もデザインに入れてほしい」というリクエストに、登山者が国旗を手に、桜の起源といわれるヒマラヤ山脈に向かっているシーンをデザインしました。

「生徒にデザインを考えてもらう段階から、市松模様にしようと思ってました。着物にしていく工程で模様がズレないようにするのが、ちょっと大変だったけど」と兵江さん。

KIMONOプロジェクト着物の市松模様のところIMG_2531

空が表現された市松模様には、福井高校の生徒が「ネパール」からイメージしたデザイン画も。カチン描きという手法が使われ、遠くから見ると奥行のある印象になっています。

KIMONOプロジェクトネパール着物の帯アップDSC03473

帯に描かれている、ネパールの国歌。文字が横描きのため、上下のふちの模様は縦向きにするなど、着たときの見え方も考慮したデザインです。

KIMONOプロジェクト着物の下絵DSC03483

展示会では、どんなふうにデザインを考えていったのか、福井高校での授業の取り組みや生徒が制作した染額なども展示されています。
兵江さんもほとんどずっといらっしゃるので、デザインされているものの背景や見ないとわからない技術のことなど、楽しく教えてくださいますよ!

貴重!世界の国をイメージしたKIMONOとOBI展示

KIMONOプロジェクト会場DSC03493

会場には、ネパールの国の着物以外にも、アメリカ・韓国・マリ共和国をイメージして作られた着物と帯、デンマークをイメージした帯も展示されています。すでに完成した着物と帯は、KIMONOプロジェクトの本部に保管されているため、こんなふうに近くで見られるのは、貴重な機会なんです。

KIMONOプロジェクトアメリカの着物DSC03484

アメリカをイメージした着物は、まるで隠し絵のようで子どももたのしめちゃうかも。
人工衛星や自由の女神、野球やアメリカンフットボウルに関連するものなど「アメリカらしい」ものがいくつも描かれているので、よーく見て探してみてくださいね。
全50州の花が描かれているのも見応えがあります。

KIMONOプロジェクトマリ共和国の着物DSC03486

全国の「マリさん」が応援して作られたのが、マリ共和国のために作られた着物。圧倒の総絞で見応えあります。

KIMONOプロジェクトマリ共和国着物のアップDSC03488

遠くから見ても美しいけど、立ち上がる粒々をぜひ近くでも見てほしい。なんと2万点の粒々があるのだそう。
こんな話を、お披露目会では兵江さんから聞くこともできるんですよ。

KIMONOプロジェクト資料デンマークの着物DSC03496

デンマークの帯のそばには、今回展示にはなかったけれど、デンマークの着物の写真と説明書きもありました。葛飾北斎の富嶽三十六景の海にバイキング船が描かれ、人魚姫が王子様を助けにいってるようなシーンが描かれているようで、楽しそう。

ここに展示されていない世界の着物は、どんな背景があるのか、デザイン考案の背景などが資料で紹介されていて、それを見るのもおもしろいですよ。

KIMONOプロジェクト資料パラオの着物DSC03497

2017年9月に【茨木で作るたった一枚の着物。KIMONOプロジェクトのその後は?】の記事でも紹介した、パラオの着物の背景も資料で見ることができます。個人的に、とても心に残っているものです。

茨木市立ギャラリーで着物展示DSC03511
(ギャラリー入口には、韓国の着物。チマチョゴリみたいでカワイイんです)

KIMONOプロジェクトのお披露目会は、阪急茨木市駅のロサビア2Fにある茨木市立ギャラリーで。4月10日(火)まで毎日19時までオープンです。(10日は17時まで)

着物プロジェクト生徒の色塗り作業4DSC02102

【福井高校がKIMONOプロジェクトに参加!夢は2020年、世界へのお披露目。】の記事で紹介したように、福井高校の生徒が、ネパールの文化・歴史・暮らしなどを自分たちで調べてデザインを考案した、ネパールの着物。

このお披露目会を最後に、team茨木の手を離れて着物に仕立てられ、KIMONOプロジェクトへと引き継がれていきます。

「嫁に出す母親のキモチです」と兵江さん。
この壮大なプロジェクトに参加した兵江さんて?って感じでしょ。ぜひ会いに行ってみてください。ナチュラルおもろい系の柔らかいステキな方です。

「team茨木を応援してくれるとウレシイ」

お披露目会では、着物布地から作られた小物や、ネパールのお土産品などの販売もされていました。この売上はteam茨木の活動や着物制作のために使われます。

KIMONOプロジェクト小物DSC03514

着物布地って風合いがイイですよね~。私のオススメは、ブックカバー付メモ帳。メモ帳は使い終わったら取り換えられるし、薄めの本に使うこともできます。

着物プロジェクト7月兵江さん

着物も帯も、実際に見ると写真とはまた違います。
「へぇ、そうなんだー」というデザインや染めのエピソードや背景を聞くこともできるので、ぜひこの機会に足を運んでみてくださいね!!
10日(火)まで、夜19時までオープンしてますよ~。(最終日は17時まで)

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