深夜のJR総持寺駅でSOUアートプロジェクト。小学生の「想像の花」展示も9/30~!
はい、茨木ジャーナルです。
茨木市に新しくJR総持寺駅が開業したのは、2018年3月17日。開業日から改札口前の自由通路では「生活の中でアートに出会う環境を作れたら」とアート作品が展示されています。
この展示は「SOU(ソウ)-JR総持寺駅アートプロジェクト」によるもので、【JR総持寺駅「SOU」-歩けば出会うアートな空間が文化の街・茨木を発信!】という記事でも紹介していました。
9月30日からは第2回展示がスタート。今回は、茨木市内の小学生が参加したワークショップで描いた作品も展示されます。
展示の入れ替え作業が30日未明に行われると聞き、見に行ってみました。
9月30日0時過ぎから作業スタート!
到着したのは深夜0時半ごろ。すでに第1回展示の作品ははずされ、新しい作品展示へ向けて壁面がきれいにされていました。
「SOU(ソウ)-JR総持寺駅アートプロジェクト」の壁面展示は、作品の実物を展示しているのではなくて、壁いっぱいのサイズに出力したシートを貼りつけています。
第2回展示のイメージ図。作品と作品の間隔や照明位置なども考慮して配置されています。
位置を確認したら、シートを貼っていきます。ひとつの作品に対して2~3枚分のシートを貼り合わせる作業です。
壁面にはレーザーが当てられ、貼りあわせるラインがわかるようになっていました。写真の中に赤いラインが見えます?これを参考に貼っていくのです。
どこから赤いレーザーが出てるのかなぁと天井をキョロキョロ。レーザーは天井からではなく、床に置いた小さなモノから照射されていました。
でも、レーザーだけに頼って貼っていくと微妙なズレも生じるようです。小さなズレが作品の印象を大きく変えてしまうので、作業する方たちが手で丁寧に突き合わせていきます。
建物の天井高がまーーったくどこも同じ…ということはないので、どうしてもわずかなズレは出てくるのだそうです。
さらに、突き合わせられたらOKではなくて、床と作品のほんの何ミリかの隙間も丁寧に確認していらっしゃいました。半年間の展示に耐えられるよう、仕事はとっても細かいのです。
深夜2時を過ぎたころには、ついに駅の営業も終わり照明もダウンしましたが、プロの作業はスピードが落ちることもなく、
午前3時前に、9月30日スタートの「やさしい贈り物」展示が整いました。
小学生が描く想像の花たち
JR総持寺駅の改札を出て正面に並ぶのは、岩田小龍(いわたこたつ)さん、冨倉崇嗣(とみくらたかし)さん、三宅砂織(みやけさおり)さんの作品。
実際にはA4サイズほどのキャンバスに描かれた作品もあるそうですが、こうして大きく出力されると、また違った印象になっているのかもしれません。
JR総持寺駅北口に展示されているのは、彩り豊かな花たち。
茨木市に住む小学生27人が、夏休みに開催された「茨木こども芸術文化講座」のワークショップで描いたものです。講師は、「SOU(ソウ)-JR総持寺駅アートプロジェクト」の稲垣元則さんと藤本聖美さん。
「自分が想像する花を描いてみよう」と、小学生は一人2つの花を描いていきました。かっこいい花、かわいい花、優しい花、強い花など、集まった54輪の一つ一つを稲垣さんと藤本さんが2枚のシートに構成していきました。
「やさしい贈り物」展示の案内表示を見ると、一つ一つの花にナンバーがついています。花を描いた人が誰なのかがわかるようになっています。お友達の描いた花はあるかな?
案内表示で紹介されている小学生の作品展示についての文章は、子どもに見えやすい高さに。さらに「SOU(ソウ)」の公式SNSのQRコードも、スマートフォンをかざしやすい高さに配置するなど、多くの人に「あら!」と気に留めてもらえるような工夫がされています。
JR総持寺駅がクールなアート空間に
壁に貼られるシートというと多いのは「広告」ですよね?「SOU(ソウ)」のようにアート作品を展示しているのは珍しいかもしれません。
JR総持寺駅の改札前は「これなんだろう?」とストーリーを感じさせるような空間になっています。作品って、額に入れて壁にかけるだけじゃないんですね。
間近で作品を見たり、作品の紹介文なども読んでみると楽しいと思いますよ。
壁面のトーンと作品で、フシギと柔らかな優しい空間に見えます。深夜に見たからなのかカッコ良さもあるし。日中に見るとまた違った雰囲気を感じるのかもしれませんね。
最後に作業をした皆さんで記念撮影。
細かい部分にこだわりながら進める作業に「回を重ねて気付くこともありますね」と稲垣さんと藤本さん。
作品はもちろん、この空間を作る作業の様子も見ることができ、楽しい夜でした。
第2回の展示は2018年9月30日から2019年3月末までです。ぜひ!