茨木産の酒を作る!追手門学院大の日本酒プロジェクトにインタビュー

はい、茨木ジャーナルです。

6月に募集していますよとお知らせした、追手門学院大の「日本酒プロジェクト」。
【学生と一緒に田植えしませんか?―追手門大・日本酒プロジェクト参加者募集!】の記事参照。
当日は、市民の方も何組か参加されて、無事に田植えができました。

田植え風景
(田植えスタート!まだみんな元気にワイワイと植えています)

茨木の大学生が、茨木で作られるお米から日本酒を作り、茨木産の商品として販売を目指すのが、日本酒プロジェクト。
追手門学院大学のプロジェクト授業を担当なさっている水藤(すいとう)龍彦教授、プロジェクトメンバーの伊東憲孝さん(社会学部4回生)、ハンジュヒョンさん(経営学部3回生)、コーディネーターをする「日本酒BARあさくら」の朝倉康仁さんにお話をお聞きしました。

日本酒プロジェクトってなに?

追手門大風景

追手門学院大の「プロジェクト授業」は、学生が自ら課題を設定して解決の方法を考える、実践型の授業です。【茨木グルメBOOKって知ってます?―インタビューしてきました】の記事参照。
その中の一つが日本酒プロジェクトで、今年度は学生12名が選択して受講しています。

手植え

 ―先月の田植え、お疲れ様でした。

 水藤 大変でしたね(笑)。稲の成長を見ながら草取りにも行きたいですね。11月ごろに稲刈りをして、12月に仕込みに入る予定です。

 ―日本酒プロジェクトはどんな内容ですか?

 水藤 簡単に言うと、自分たちで日本酒を作って販売するというプロジェクトです。実際に田植えをすることからスタートしてお酒をつくります。北摂・茨木産の商品として販売もしていきます。

 ―販売もされるんですね。

 水藤 田植えをして日本酒を作ることは、いろんなところで取り組まれています。私たちの日本酒プロジェクトでは、お米の生産から、商品として「売る」までを一貫しておこなうことが特長で、ボトルやラベルデザイン、販売スケジュールやルート、PRはどうするのかも学生が考えます。

 ―日本酒プロジェクトを作ったのはなぜですか?

 朝倉 プロジェクト授業って、今いろんな大学で取り組まれています。私も前に、同志社大で一年間、講師をしました。そのときのことを水藤先生に話したら、追手門大でやってみないかという話になりました。

 水藤 もともと彼(朝倉さん)は私の教え子なんです。私自身は、プロジェクト授業については何ができるか、なかなかイメージできなかったのですが、話を聞いて、彼と組んだらできそうだと思いました。

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現在、京都で日本酒バーを経営する朝倉さんが日本酒プロジェクトをコーディネート。茨木市の酒店「かどや酒店」、農家「チキチキファーム」、さらに北摂の酒蔵「秋鹿酒造」の協力も得られることになり、日本酒プロジェクトが生まれました。
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追手門大水藤先生
(追手門学院大・日本酒プロジェクト担当/水藤龍彦教授)

 水藤 日本酒プロジェクトは、二年目です。四月にプロジェクトがスタートして、すぐに田植えをするというわけにはいかないので、まず一年目はお米のことを学んだり、農家さん、酒蔵さんを探しました。他のイベントに参加して田植えも経験してみたりと、商品化と販売を考える土台作りに一年かけました。

日本酒プロジェクトを選んだ理由

 ―6月の田植えのとき、何人かの学生さんに、日本酒プロジェクトを選択した理由を聞きました。販売を考える内容に興味があったとか、デザインを学びたいからなど、自分の将来の夢に繋がるのではと感じていらっしゃるようでした。伊東さん、ハンさんは?

 伊東 米作りや日本酒作りを通して、北摂地域の活性化に繋がることをやってみたいと思って、選びました。

 ハン 将来、企画やPR、宣伝に関わる仕事をしたいので、それに役に立つと思いまいした。

 水藤 元からお酒が好きだからという人はいないようですね。経営学部の学生も多いので、皆それぞれ異なる関心を持っているようで、面白いですね。

田植えから始めることの意味

 ―販売や商品企画・宣伝に関心が寄せられていますが、田植えからスタートしているのはなぜですか?

 朝倉 ある商品を売るためには、それが何からできていて、どうやって作られているのかを知っていることが、とても大切だと思うんですよ。お酒は米からできてますよね。そのお米が、どんな場所でどうやってできているのかを知り、田植えを実際に経験してみてその大変さを知ることで、商品への思い入れも深まりますし、自分たちが何をしているかも、きちんと説明できるようになります。

 ―ラベルやボトルのデザインも自分たちで考えるんですよね。

 朝倉 デザインを考える際でも現場を知ることが、ゼッタイに影響として出てくると思います。たとえば、デザインを担当している学生が、あの田園風景を入れたいと言っているんですが、それは確実にあの場所に行ったから出たアイデアですよね。

見山田園風景

「茨木市民と一緒に」と考えるわけ

 ―先日の田植えについては、どんな感想ですか?

 伊東 僕は、その日は参加できなかったんです。でも前に他のイベントで田植えに参加したとき、いろんな人と話ができたことが印象に残ってます。大学生活や授業では会えない人に会えたということが、良かったと感じてます。

 ハン 僕もそうです。先月の田植えで、追手門学院大を卒業したという方とも知り合って、いろんな話ができました。この活動をしていたからだなぁと思います。

田植えの最中

 朝倉 学生時代の出会いって、授業やサークルなど、やっぱり学内のものが多いでしょ。学生のときに外部の人と触れておくという経験って、大切だと思います。世の中に出たら通用しないこともたくさんある。いろんな経験を通して、いろんなジャンルの人に出会えるということも、プロジェクト授業の重要な部分だと思います。

 水藤 私自身も、長く大学でドイツ語を教えていますが、大学の外の人やジャンルの異なる人と繋がれて、プロジェクト授業をして良かったと感じていますね。

 ―参加した市民の方からの感想は、いかがでした?

 ハン 初めてのイベントで、準備も充分ではなかったかなぁ。足りない部分もあったので『もっとこうしたら』と、アドバイスももらいました。

 水藤 楽しんでいただけたと思いますが、動き方などは、これからのイベントでしっかり準備したいですね。

 ―今後、茨木市民も参加できるイベントの予定はあるんでしょうか?

 水藤 次は、稲刈りかなぁ。仕込みなどは、学生で酒蔵へ行く予定です。実際に日本酒ができたら、試飲会をしてみたいとか、いろいろ考えは広がりますね。

 ―市民の方に参加してもらう目的は?

 水藤 茨木のお米で作った日本酒ですということを、知ってもらいたいんですね。大学だけでやっても、広がらない。実際に茨木の学生が動いて、地元でやっていることを知っていただいて、地元の人に応援してもらいたいなぁと思います。

 伊東 自分が体験したことから日本酒ができる。それって愛着がわくんじゃないかなと思ってます。

 ―茨木のお米から日本酒を作ることは、伊東さんがイメージする地域活性化に近い?

追手門大伊東さん
(追手門学院大・伊東憲孝さん)

 伊東 そう思います。経済の面で盛り上げるっていうのもあると思うんですけど、人の流れですかね。田んぼや農村に普段行かない人が行くようになるのも、地域の活性化なんじゃないかと思います。

 朝倉 人の流れって重要だよね。

 ―ハンさんは、企画や宣伝に興味があるとのことでした。どんなふうに販売したいですか?

追手門大ハン君
(追手門学院大・ハンジュヒョンさん)

 ハン 僕たちだけでなく、市民全体で作ったお酒です、と言って広めたいです。だから、市民の方に参加してもらうって大きい。田植えや稲刈りをして、このお酒が作られるところに自分も関わったと思ってくれたらいいなぁ。

日本酒プロジェクトが目指すこと

追手門大学生二人1

 ―今はまだ、スタートしたばかりですが、今後の課題や目指していることを教えてください。

 伊東 日本酒プロジェクトのターゲットは、若者なんです。日本酒は若い人がとっつきにくいかなぁと思うと、そこをどうするかが課題になるかなぁ。

 水藤 日本酒のイメージって、ラベルやコマーシャルを見ても、若者に向けてなさそうでしょ。そこを変えていけたらいいですよね。

 ハン デザインとかラベルのこととか、名称もまだ決まっていないので、まずはそこを早く決めたいです。さっきも授業で名称を決めようとしてたんですけど。

 ―どんな感じで進んでいるんですか?

 水藤 みんなで持ち寄って、プレゼンして。名称は難しいですね。若い人に手に取ってもらいたいし。

 ―先生からご覧になって、学生さんたちはどんな雰囲気ですか?

 水藤 盛り上がるがどうかは、テーマによりますね。名称の話し合いは、プレゼンでも盛り上がりました。とにかくちゃんと販売していかないとね。

 ―どんなネーミングになるか、たくさんの方に買って飲んでいただけるか、楽しみです。

裸足で田植え
(裸足で田んぼの中へ!キモチ良さそうですが、田んぼの中はお湯の状態)

 水藤 学生がどこまでできるかは未知数ですが、それなりのアイデアは出してもらいますよ。たくさんの方に協力していただいていますし、しっかり商品にして販売していかないと。茨木市の皆さんに、ぜひ応援していただきたいです。

 ハン 北摂・茨木の活性化を目指してやってるってことは、特長だと思っています。日本酒プロジェクトのことを、地元の方たちにしっかり伝えていきたいです。

 伊東 田植えから販売までのすべての工程に携わっているのは、他ではあまりしていないので、頑張りたいです。北摂や茨木市の皆さんに喜んでもらいたいですね。

 -今日は、ありがとうございました!茨木の人に喜んでもらえる日本酒ができることを楽しみにしています。

田植えの終わりごろ2
(田植えのゴールが見えたころ。口数も減り、作業に没頭していました)

日本酒は、40代になってからよく飲むようになったと話す水藤先生。今はマッコリのほうが美味しいと感じているハンさん。実は甘いお酒が好きという伊東さん。

印象的だったのは、皆さんが「大学での生活だけなら出会ってなかっただろう人と出会えていることが、大きい」と話していたことです。「お酒、ちゃんと売れるかなぁ」と心配なさっていましたが、どんなラベルが貼られて、なんという名前の日本酒が販売されるのか、楽しみに待ちたいと思います。

★日本酒プロジェクトに協力している、チキチキファーム、かどや酒店について、茨木ジャーナルで過去に掲載した記事は次のとおりです。
【茨木の農家【チキチキファーム】伊東充志さん -茨木で働く人-】
【「かどや酒店」に聞いた父の日プレゼントおすすめ5選!】

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